焙煎でどんなデータが必要か・・・

焙煎のデータを取るときにどんな数値をとるのがいいか・・・
せっかく焙煎のデーターを取るんだから客観性を持たせる必要があります
例えば・・ぼくの焙煎で基本となるのが14分前後にはぜを持ってくるという方法・・
これは基本中の基本でどんな焙煎機の試運転でもここから始まります
しかし・・データーをとる場合はこれは問題があります
なぜならば・・・はぜというものは主観的なものだからです
一個目の豆がはぜたのがはぜととるか・・・
ある程度の数の豆がはぜたのをはぜととるか・・
これだけで時間で30秒前後の変化が生じてしまいます
これでは・・・客観的データーとはなりません
となると・・・はぜ時間は参考データーにとどめておくべきとなります
では・・・
どんなデーターが焙煎に役立つか・・・
一番数値に置き換えやすいもの・・・
つまり・・投入温度・ガス圧・目減り量・あとは温度と時間の組み合わせとなります
とりあえず・・
エクセルなどでデーターを加工したときにそのデーターの示す意味があいまいにならないようにしなければなりません
ぼくの場合・・・一番重要なのが温度上昇の傾きだと考えています
そのため初期段階で二ヶ所の温度と時間を計って傾きを出しています
それにより火力不足かどうかを早いうちに判定しています
(早ければ修正が楽ですから・・)

最終更新日:2016年9月28日

中点3分の亡霊・・・・

焙煎機に豆を投入すると・・・温度がどんどん下降します
そして・・あるていどたったところで温度が上昇に転じる点があります
これを中点といいます(説明するほどのことではないのですが・・・)
問題は・・この中点がなぜか3分ぐらいがいいような錯覚をずーーーーっとおぼえていました
なぜ・・・そう思っていたのか今ではまったくわかりませんが・・・
なぜか・・そうおもっていました・・・
現在は・・それに根拠がないとわかっています
人間は一度強く刷り込まれるとそこから抜け出すことは結構大変だと感じます
とりあえず・・・なぜそうしているのかをひとつづつ調べなおす必要がありそうです

最終更新日:2016年9月28日

火力補正のタイミング

焙煎時間を決めるのは火力と投入温度だけです
排気は・・よっぽどの大きなミスをしなければ焙煎時間に影響しません
では・・・どんなときに焙煎時間が変化するか・・・
これは・・非常に簡単で釜がどの程度冷えているかによります
釜が冷えていれは・・・必ず中点が低くなります
そして・・・温度上昇の傾きも緩やかになります
これは・・・熱量の一部が釜に奪われるからです
(誰でもわかるようなことですいません・・・)
では・・・とのタイミングで火力を変化させれば間に合うか・・・
ぼくの個人的見解では3分前後だと思います
蒸らしが10分前後で終了するとして・・・約7分
ガス圧を20mmaq変化させて30秒ほどの時間を変化させることが可能となります
逆にいうとその程度の変化しかできないということです
(3kg釜で・4kgを焙煎の場合)
もっというと・・火力で補正の限界がその程度ということになります
では・・・どうすればいいか・・・
当然・・・火力の増減で大きく時間が変化できない以上方法はひとつです
つまり・・・投入温度を調整するしかないのです
その投入温度を決定するのは釜がどの程度に冷えているかによります
つまり・・・投入温度にある程度補正の幅をきかせる練習をするといいです

最終更新日:2016年9月28日

釜本体温度と投入温度の関係

投入温度を決める排気温や本体温度・・・
それと・・釜本体温度の関係・・
わかってしまえば非常に簡単なものです
1回目の焙煎では投入温度は高くなります
これは熱を釜本体が吸ってしまうのでその分を見越して高めの設定で投入することとなります
実は・・この考えを捨て去ると投入温度は簡単なものになります

豆を投入する温度は排気温ではなく釜本体温度で決める・・
ただし・・・釜本体温度が一定温度以上の場合は排気温で豆を投入してもOK!

これは・・・釜に熱を奪われなければ豆の温度変化が安定するということなんです
釜に熱を奪われないようにするというのは釜本体温度を一定以上の温度にしておけばいいのです
そうすれば・・・焙煎時間などは安定してきます
そして・・・
2回目以降の焙煎で、時間がたって釜が冷えてしまったときの投入温度を考えるときには非常に簡単になります
釜本体温度は、1回目の焙煎と同じでいいのです
釜が時間がたって冷えてしまった場合・・
当然・・釜本体温度が投入温度以下になっています
その場合は・・普通に火を入れて釜本体温度が投入温度に達したときに豆を投入すればいいのです
そして・・・
連続焙煎などで釜本体温度が投入温度以上の場合は、排気温を使った今までどおりの投入温度でいいのです
このやり方のいいのは、10分とか20分ぐらい焙煎があいてしまったときに投入温度を何度にするかを考えなくていいことです

釜本体温度の示すもの

投入温度は熱風がある一定の温度に達したときに豆を釜に投入する温度です
(わざわざ説明する必要はないと思いますが・・・)
問題は投入温度と釜本体温度との差がどれだけあるかということです
当然・・・温度差が大きければ焙煎時間が大きく遅れることになります
そして・・・残念ながら火力を上げた程度ではとても対処できません
となると・・・
釜本体温度か最低どれだあれば火力などで対処できるかがわかればいいことになります
そして・・・それは釜に対しての豆の量とも深い関係があります
つまり・・・5キロ用の釜で1キロ焙煎する場合は、逆に釜温度が下がっている必要があるのです

結論が非常に当たり前になるのですが・・・
自分の焙煎機でどれだけの豆を焙煎するときに・・
釜本体温度がどれだけのときにどれだけの時間で焙煎ができたか・・・
これを調べておけば・・・焙煎時間が30秒と狂うことがなくなります
そして・・・目減り量も1%以下の変化に抑えられると思います

もう少しデーターがそろうともう少し明確に書けると思います

釜の持っている熱量
焙煎機というのはっきりいって重たいです
重たいということは熱を蓄える力が強いということです
そして・・熱いときは熱を放出し冷たいときは熱を吸収する・・・
めちゃめちゃ当たり前のことをします
そして・・・その釜の持っている熱量を判定するところに温度計はついていないのです
排気温も豆温を測る温度計も流れている空気の温度をはかってしまっています
この状態では釜が熱を持っているのかいないのかまったくわからないのです
そんな状態で豆を投入すれば・・・
終了時間に1分以上の誤差が出ます
それを当たり前と思うか・・・
なぜそうなったかを考えるか・・・
焙煎を研究するのに大きな違いとなります

釜本体温度というのは空気の流れが少なくて最後にあったまるような場所にセンサーを付けておく。
つまり・・・あったまりにくく冷めにくい場所の温度が釜本体温度としては最適である

最終更新日:2016年9月28日

火力をさげても上昇率が変わらない不思議

非常にコーヒー屋らしいネタ・・・
そんでもって一般の人にはまったく関係ない話題・・・


予熱の話・・・・
はぜのタイミングが早いので火力を下げてもはぜのタイミングがあまり変わってこない理由・・・
わかってしまえば簡単な理由です
しかし・・わかるまでは非常に悩むものです
ほとんど手品のタネみたいなものです

理由は簡単・・・火力を下げると投入温度に達するまでの時間が余分にかかります
当然・・その分、釜本体温度が火力の高い時よりも上がっています
つまり火力を下げて豆の温度上昇スピードを下げようとしているのに対して・・・
釜本体温度があがっているために釜が豆の温度上昇スピードを上げようとするのです
(簡単にいうと・・逆の働きをしているということ)
では・・・実際にはどうすればいいか・・・
投入温度と火力はセットで変える・・・

つまり・・・
時間を延ばしたかったら火力を下げるだけでなくセットで投入温度をさげる・・
逆に時間を短くしたいときは火力を上げるだけでなくセットで投入温度をあげる・・

結論は・・・・
たったこれだけ・・・

最終更新日:2016年9月28日

遠火の強火の矛盾

焙煎機のバーナーとシリンダーの距離が離れると同じカロリーでも大量の熱風ができます
(当たり前・・・・)
逆に距離が短ければ少量の高温の熱風となるわけです
(これも当たり前・・・)
ついでにいうと熱風式の焙煎機はバーナーから空気取り入れ口の距離が長いから
遠火と同じこととなります

問題となるのは排気の量です
焙煎機は排気の量だけ熱風を吸い込むことができるのです
そうすると必然的に熱風の温度が低いと大量に熱風を吸わせないと豆の温度が上がらなくなります
(そうすると・・・釜内の湿度があがらない)
つまり・・・バーナーとシリンダーが離れている焙煎機は火力を上げて大量に高温の熱風をつくり
その一部を排気として豆のほうに送るということになります
バーナーとシリンダーを離した焙煎機は大量の熱風をムダに捨てていると 考えていいとおもうのです
結局・・距離を離しすぎると熱風の量と使う熱風の量のバランスが悪くなるような気がするのです

それに対して直火式の焙煎機でバーナーとシリンダーの距離の短い機械は
作る熱風を効率よく豆に伝えることができます
それと・・熱量と温度というふたつのものをのふたつの焙煎に使うことができるのです
ただ・・煎りむらが出やすい欠点もありますが・・・

遠火の強火で直火の焙煎機は半熱風の焙煎機と特性が似てきます。
炎がドラムから離れれば離れるほど熱風の温度が下がります。
これは大量の空気と混ざることにより温度が下がるだけで熱量が消えたわけではありません。

直火の焙煎機を使うのであれば炎の持っているカロリーと炎の温度の二つの性質を使うべきです。
これが熱風や半熱風の焙煎機では絶対にできない性質だからです。

最終更新日:2016年9月28日

焙煎機の排気

焙煎機の排気は高温になります
高温でも使える風速計としてはピトー管風速計が可能です
実際にうちの焙煎機にもピトー管風速計を取り付けました
しかし、実際に使っていてわかったことは
別にピトー管で測定する必要はないと考えています
つまり・・・排気ダンパー手前と釜内との差圧を測定するだけで十分だと思います
基本的に測定する場所がまったく変わらない場合は・・・ダンパーと釜内の差圧は
そのまま風速と比例しそうなのです
あと大切なのは釜内の温度がある程度同じところで差圧を測ることは重要だと思います
これは外の風速をマノスターゲージで測定していて気づきました

ただし微差圧計というのは温度が下がると数値が上がる傾向があるので基本は排気の目安として使わねばなりません。同じ温度では同じ数値をたたき出すので排気のコントロールに使うには有効となります

最終更新日:2016年9月28日

少量焙煎の勘所

3kgや5kgの焙煎機で少量焙煎をやる場合のポイント・・・・
とにかく釜本体温度が低くなければいけません
つまり・・釜本体温度か高くなると焙煎の進行に大きく影響するからです
(簡単にいうと火力のコントロールで温度上昇を止められなくなってしまう)

これが重要になります
基本的に釜本体温度よりも豆の温度が低ければ
バーナーの熱量は釜本体の温度を上げるのにも使われます
つまり・・豆の温度を上げることよりも釜本体の温度を上げるのに使われてしまうのです
これは・・・金属のほうが豆よりも熱を吸収しやすいからです

少量焙煎を行うときには釜本体温度が低い必要があるのです
温度のコントロールは釜本体温度とともに豆の温度を上げるほうが楽なのです
それとその状態では火力という熱風で豆の温度を上げることになります

逆に釜本体温度上がってしまっている場合は・・・
どれだけ火力を落としても豆に熱が伝わります
(つまり・・熱風の量が少なくなる)
その状態で排気は同じようにひっぱるので冷たい空気の影響で
豆が冷却されながら金属表面からの加熱が
行われていることになります

釜本体温度と排気温度と豆温度の3つの温度の意味が違ってきます

結論・・・少量焙煎は投入温度を下げることと釜本体温度が下がっていることを確認すること

テキストの画像のようです

実際に少量焙煎をする場合は、釜内の湿度がどうしても上がりにくいという問題が生じます。
そこで、その問題を解決するために蒸気を釜内に送り込んで釜内の湿度を上げて豆の水分を抜くようにします。(蒸らしを効果的に行う方法)

最終更新日:2016年9月28日

煙突の効率を見極める

焙煎機の煙突は、焙煎していくにつれてクリンカーが煙突の内側に綿状についていきます
当然・・・煙突の口径が小さくなるので排気の効率は落ちます
実際にマノスターゲージで測定するとダンパーの開度に関係なく影響しています
(当然といえば当然のこと・・・)

どの部分に一番影響がでるかというと・・・
排気を全開にしたときの数値が一番大きく影響します
(まぁ・・考えてみれば当然ですが・・・)

ということは・・・
マノスターゲージのない焙煎機でクリンカーの量を予想する一番簡単な方法
煙突掃除をした後に焙煎したときで
排気を全開にしたときにスプーンの穴から出る煙の量をおぼえておくこと・・・
(深煎りが判りやすい)

だんだんクリンカーが煙突についてくると排気能力が落ちてきます
(スプーンの穴からでる煙が多くなる)
それを掃除の目安にするとわかりやすいと思います

最終更新日:2016年9月28日

焙煎機の排気効率

焙煎機の排気は釜の中に豆がどれぐらい入っているかによって排気効率が変わります
(釜の中の豆が吸気の邪魔をする)

つまり・・・
焙煎量が少ないときは排気効率がよくて・・・
豆が多い場合は排気効率が落ちます

少量焙煎の場合は、自分のイメージよりも排気効率が上がってしまいます
ダンパーを同じ値にしても少量焙煎のほうが排気が強くなるということです
それを念頭にいれて排気ダンパーの操作をおこなわねばなりません


実際には焙煎量はいつも一定にしておいた方が確実です。
釜のサイズに対して少量の焙煎では釜内の湿度を上げることが出来ずに水分を豆の内部から抜くことが難しくなって芯残りの原因になることが多くなります

最終更新日:2016年9月28日