松屋式ドリップを極める

このページは、動画を多用しています・・・・・
コーヒーの抽出をできるだけ判りやすくするためには・・・・
動画を使って説明するのが一番だと考えました。

ただ・・・
おいしいコーヒーを飲みたい人には参考になると思います
まぁ・・・だまされたと思ってみてみてください・・・けっこう自信作!

入れ方でこんなに違います
コーヒーは、いれたてでなければと思っていませんか
コーヒーは抽出の技術で劣化のスピードはまったく違うのです

写真解説
A… 三日前に抽出。松屋式の入れたもの
B… 三日前に抽出。コーヒーメーカーで入れたもの
C… 二時間前に抽出。松屋式の入れたもの
D… 二時間前に抽出。コーヒーメーカーで入れたもの
備考:コーヒー豆はキリマンジャロを使用

上からの蛍光灯の光が乱反射してBとDのコップは白っぽくひかっています。
これが、コーヒーのにごりです

コーヒーのにごりを実験してみました。

松屋式コーヒーのいれ方教えます

松屋式ペーパードリップでいれたコーヒーは
いつまでも透き通っている
時間がたっても味が変わりにくい
時間がたっても濁りにくい
そんな、プロのコーヒーのいれかた教えます

松屋式5杯用セット
松屋・ペーパーの折り方・2010/10/08

ペーパーをミシンのところで折り曲げ、
ドリッパー(金ワク)にセットします

ミシンの部分で折り曲げたら、ペーパーを軽く広げます。
そして、今折り曲げたミシンの部分と反対側の折り目がついている部分を合わせます。
あわせたら、まったく折り目がついていなかった部分に先端から半分まで折り目をいれます。
ここで折り目を半分でなく完全に折り曲げるとペーパーはまるく開かずに四角い感じで開くことになります。
(先端から見ると折り目が十字になる)
この作業をしておくとペーパーが開いてくれますから金枠におさまりがよくなります。
もっと詳しく知りたい場合は、 松屋のペーパーの折り方 を参考にしてください。

ちなみに、コーヒーに使う水は、浄水器を通した水かミネラルウォーターを使ってください。
水道水を使った場合には、カルキがコーヒーの味を悪くします
詳しいことは、松屋式ドリップの弱点をみてください

基本的には、松屋式では、ペーパーをぬらしません。
しかし、もし紙くささがどーーーしても気になるようでしたら別にぬらしてもかまいません。
その辺が詳しく知りたいときは コーヒーをいれるときペーパーをぬらすべきか、否か? を参考にしてください。

松屋・穴のほりかた・2010/10/08

あらめにひいたコーヒーの粉を、
ドリッパーにいれます

1人分約10g ひき方はあらめの方が良い
1人から3人分ぐらいまでは、1杯あたり15gのコーヒーを使います
それ以上の杯数の場合は、1杯あたり10gにします
(結局、好みもありますけどね)
なぜ、1杯のときと5杯以上のときでコーヒーの量を変えるかは、 一杯だしの極意を参考にして下さい
コーヒーの粉の荒さはむらしの時間に関係します。 たとえば、30秒のむらしをおこなうと、30%の粉が水に沈み70%の粉が水に浮きます
細かい粉を使うメリタ式のようにむらした後、一気にお湯をそそぐ場合、 粉がすべて沈んでいたら湯がとおらなくなってしまいます。
半分以上の粉が水より軽いからメリタ式はこまかい粉がろ過できるのです
(つまり、どちらのひきかたがいいというわけではなくいれ方に適したひきかたにするということ)
松屋式はすべての粉を水より重くしてから抽出する方法をとりますから、 こまかすぎるとお湯がとおらなくなってしまいます
ですから松屋式はあらめの粉を使います

スプーンなどでまんなかにくぼみをつけます

スプーンの背を使って穴を掘ります。スプーンの背を使うと粉が崩れにくくなります。
新鮮なコーヒーの場合は深めに、古いコーヒーならば浅めに掘ります。
これはお湯をさした時の粉の膨らみ具合で深さを決めます
(ちなみに新鮮なコーヒーは50gの粉から100cc~200ccの炭酸ガスが出ます)

松屋・蒸らしのお湯のさしかた・2010/10/08

沸騰した湯を真中にできるだけゆっくりかけ、サーバーにコーヒーがおちはじめたら、 円をかくようにしてまわりの粉にも湯をかけます。湯が粉全体に行きわたったらやめます

  1. できるだけ真ん中に細くお湯をさします。 コーヒーが下からしみ出すまではまん中にお湯をさし続けます
  2. 下からコーヒーがしみだしたらコーヒーの粉の乾いている部分とぬれてる部分の境界に お湯をさしてだんだんと大きな円を描くようにします。この時、ペーパーは下から順番にぬれてくるのが ベストです。
  3. お湯をさし終わったあともコーヒーが膨らむのが理想です。 最初元気よく膨らんで途中で膨らまなくなる時は焙煎の不備で火が豆のしんまで通っていない時に おこります。むらしというのは、いかに少ないお湯でコーヒーの粉の内部および、 粉の隙間のガスをいかにスムーズにぬくかが重要なのですペーパーがぬれるとガスが通れなくなりますし、粉がぬれるとガスは泡になります。 一番スムーズにガスを抜く方法はお湯を下から順番にぬらしていくことですが、 お湯は上からしかさせないので、とりあえず真ん中の粉をぬらして、 その後はガスを外へ外へと押し出すようにお湯をさします

そのまま3~5分むらしておきます。
ふたがあればベストです
この長いむらしがおいしさのひみつです

むらしというのはコーヒーにお湯をさすことによりコーヒー内部のガスを蒸気でおいだし 抽出時にお湯が粉の内部までスムーズにはいり込める様にする作業です。 粉の内部にあるガスをぬくのには、まわりの湿度が高ければ高いほど有利なので、 蓋などをかぶせるとよいでしょう。

いりたてのコーヒーであっても3~5分むらすと粉内部のガスはぬけきってしまい、 次にお湯をさすと泡がでなくなります。 完全にむれたコーヒーは水より重いので、この粉を水の中に入れるとすべて沈みます

ちなみに、コーヒーの乾いた粉を水に浮かべて3分たっても沈みません。 これはコーヒーの粉の中のガスが水を押しのけてでてくるには力がいるのに対して、 蒸気が粉の内部に入りガスといれかわるのは力がいらないからです

蒸らしの部分は、抽出しているわけではなくコーヒーの表面を洗ってきているだけなので、 最初のコーヒーをすてた方がいいのではないかと考える方は、 蒸らしの時に出たコーヒーをいれるべきか、否か。 を参考にしてください。

松屋・抽出時のお湯のさしかた・2010/10/08

むらし終わったら、湯をまんべんなく常にゆっくりとかけるようにします。
この時泡を出さないことと、粉がペーパーの中で、できるだけ動かないように気をつけます

むらし終わったら、粉の中心より少し外側の部分に円を描きながら少し多めにお湯をさします。 粉がひたひたになるまでは少し多めにお湯をさして、 ひたひたになったらはじめて細くゆっくりとまんべんなく円を描くようにお湯をさします

最初に中心にお湯をささないのは、お湯で粉がひたひたになる前はコーヒーの層が崩れやすいからです。 (中心はコーヒーの層があついので崩れやすくなっています)

中心からだんだん大きな円を描いていき、端までいったら小さな円を描いてもどる。 その繰り返しをします。この時、粉がひたひたな状態を維持するのが大事です

粉が動かないように気をつけます
(粉は水より重くなっているので簡単には動きません)

お湯を注ぐのは粉のふくらんだ線までです。
ひたひたな状態を維持するようにお湯は、細くさし続けます。
もしも、粉がひたったら湯をそそぐのをやめ、お湯がドリッパーにたまり過ぎないように気をつけます。

ポイントはひたひたにすることです。 しっかり蒸らしたコーヒーの粉はどの粉も一気に成分がとける状態になっています。 ひたひた状態を維持するとまずうまみが一気にとけだします。 粉が動いていないのでどの粉も同じ条件で成分をとかすことになります。 うまみがとけている間は水溶液(コーヒー液)の濃度が濃くなっています

うまみのようにとけやすい部分は濃い水溶液中にもとけますが、 渋味や嫌な苦みなどはとけにくい成分のため薄い水溶液(ものをとかす力が強い) になってはじめてとけます。ですから、コーヒーが薄くなってきたらドリッパーをはずしてしまえば うまみだけのコーヒーがとれるわけです。つまり、前半でうまみが後半で渋味がとける事になるわけです

うまみ

  • 高い濃度の水溶液(ものをとかす力がよわい)にもとける。
  • 全体としてとけやすい。
  • 低温でもとける。
  • 吸着されにくい。(二度ごしを試そうの所を参照)

しぶみ

  • 低い濃度の水溶液(ものをとかす力がつよい)にしかとけない
  • 全体としてとけにくい
  • 低温でとけにくい
  • 吸着されやすい

このうまみと渋味の性質の違いを利用してコーヒーをだすわけです

松屋・お湯で薄める・2010/10/08

コーヒーがサーバーに人数分の約半分まで出たらストップです。
この位でコーヒーのおいしい成分が出つくします。
あとに出てくるのは、渋みや、いやな苦味などです。

サーバーに人数分の約半分の量まででたらドリッパーをはずします。 これ以降、ドリッパーからおちてくるコーヒーが薄くなってきます。 半分くらいのところにきたらスプーンなどでドリッパーからおちてくるコーヒーをすくって 飲んでみてください。だんだん渋くなってくるのが判ります

ここで問題となるのはどこでドリッパーをはずすかということです。 渋味がではじめて、すぐにはずすとブラックで飲むにはさっぱりしていいのですが ミルクを入れるとミルクに負けてしまいます。 少し渋味が入るとミルクを入れたときにコクがでてうまいものです。 渋味をいれすぎれば単にまずいコーヒーになってしまいます

結局、どこではずすかは個人の好みが強くなります。 人数分の半分を目安にして後はテキトーに決めて下さい。

ちなみに、豆によって渋みのでかたに傾向ががあります
”モカ”・”マンデリン”など種類別のいれ方は、 ”コーヒーの極意”を 参考にして下さいやかんの湯を沸騰させ、その湯でコーヒーを人数の量にします。 この時点で好みの濃さにします

やかんのお湯を沸騰させてサーバーに好みの濃さまで薄めます。 コーヒーの抽出自体の温度は85度前後でおこなっていますからサーバーにできた原液は 60度~65度ぐらいです。(5人分の時)

これに沸騰したお湯で人数分に薄めると80度前後になります。 このぐらいの温度ならばちょうど飲み頃となります。ちなみにアイスコーヒーの場合は、 抽出された原液をお湯で薄めずに氷や水で薄めます。 ただし、コーヒー豆はアイスコーヒー用を使ってください

砂糖・ミルクをたっぷりいれたコーヒーが好みの場合・・・・ 松竹コンボドリップという方法もあります。
これは、お湯で薄めるかわりに後半でかくはんを利用して微粒子をコーヒーの中にいれてミルクとの相性をよくする技法です。
ちなみに、金枠を使わなくてもカリタのドリッパーや河野のドリッパーでも 代用はできます
(使いやすさは、やっぱ松屋の金枠には劣りますが・・・・)

松屋式番外編(ネルドリップの松屋式)
松屋式は粉を動かさないで抽出することに特長があります
この方法の欠点は、オイルがとけこみにくいことにあります
ただし・・20杯以上を抽出する場合はオイルがとけこみます
これはペーパーが水に濡れるとオイルをはじく性質があり そのためにある一定圧力以下ではオイルがペーパーを通れないのです
つまり・・少量の抽出ではオイルがとおりにくいということになります
ただし・・・
ある条件で抽出するとオイルがペーパーを通過することがわかってきました
コーヒーの粉をひたひた状態にして
高さ20センチのところからお湯を落とすようにすると
オイルが通過します
松屋式でオイルを通す方法 参照

それ以外でオイルを通す方法は4つです
1.大量抽出によって高い圧力をペーパーにかけてオイルをとおす
2.アポロくん・ミニを使って減圧でオイルを通す
3.あなあけくんを使う
4.ネルドリップを使う

松屋式ネルセット

ネルドリップを使った松屋式ではなぜオイルがとおるか
ネルフィルターは使い込んでくるとオイルが付着します
そのためフィルター自体がオイルをはじく性質がどんどん弱くなるのです
(オイルとなじんでくる)
つまり・・・少量の抽出でもオイルが通るようになるということです

オイルの通ったコーヒーの特長は
・まろやかなこと(ブラックでもクリーミーに感じる)
・ミルクに負けない(ミルクもオイルだから相性がいい)
・余韻が長い(上あご全体にまとわりつくような感じ)

この場合・・・ネルは外起毛にします
これは、松屋式のように粉を動かさない方法ではろ過能力はあまり必要なくオイルのとおりやすさのほうが重要だからです
ひきかたは通常の松屋式よりも細かくひきます
これは、ペーパーよりもネルのほうがろ過する力が大きいためです
あとは通常の松屋式と同じで大丈夫です

このオイルの通過を考えたときにネルドリップの奥深さを感じます

初心に帰る

実はYouTubeの動画を調べていまして・・・

簡単に言うとなんかネタになりそうなものを物色していたのです。

ブログに動画をいれるのは容量がかかるので代表に怒られるのですが

YouTubeの動画ならば単なるリンクなのでサーバーに負担がかからずに

OKなのです。

そして・・今回引っ張り出した動画はオーブントースターで焙煎した動画です。

それに関して少し解説をしたいと思います。

一粒焙煎・タイマー付き
この時代の画像は、結構画像自体が甘いなぁと実感

オーブントースターで一粒を焙煎するんですがとにかく光をしっかり当てなければきれいに映ってくれないのです。それと、ヒーターがONになると赤いライトが点灯したようなもんなので珈琲豆の色が狂うのです。だからとにかく強い光を当てておかなければならないのです。あと・・・困ったのはオーブントースターのサーモスタットです。あのサーモスタットが働くとはぜるためのパワーが起きてくれないのです。オーブントースターを壊してもいいのならばサーモをつぶしてやればもっとうまくいったと思います。まぁ・・・今のアイフォンならばもっときれいな動画が取れると思うのでまた挑戦したいと思いました。ついでに、

胚芽の焙煎の動画も貼り付けておきます。

ポットのお湯を出す装置

装置というほどのものではないのですがけっこう役に立っている道具です。

ポットの注湯のボタンの外側に座金をくっつけておいて磁石でボタンを押しっぱなしにするだけの道具です。

ハッキリ言って誰でも作れるような道具ですがこれが結構役立つのです

特にアイスコーヒーなんかをたてようとすると3リットルのやかんをお湯で満たさねばならないのです

そんな時にずっと指で注湯のボタンを押しているのは大変です。

お湯を出しっぱなし忘れた時はどうなるか・・・

ポットのお湯は5リットルなんで3リットルのポットでは受けることができないわけです。

やかんの注ぎ口からあふれたお湯が流しの方に流れるようにもなっているので安心です。

ポットのお湯を出す・ブログ用

お湯がこぼれるとこうなります。

ポットのお湯を出す2・ブログ用

排熱を可視化する

排熱というのは、バーナーにて送り込まれる熱に対して排気が追い付いていないために捨てられる熱のことを言います。焙煎は、この熱の出し入れのバランスで味をつくっているわけです。

その排熱を可視化する装置がこのライトです。

まぁ・・・簡単に言えばかげろうをスクリーンに映しただけなんですがね

排熱を可視化する

豆を落とすタイミングについて

多分・・・いろいろと考え方があるでしょうが・・・・

とりあえずぼくはこんな感じで豆を落とすようにしています。

当然・・・どこで落とすかの見本の豆を置く場所は必ず同じところでなければなりません。

そうしないと光量が変わって色の判断が難しくなってしまいます。

そして、焙煎豆をスプーンで出した時には見本の豆の上にのせて色を確認します。

見本の豆と同じ場所に持っていくと、色は分かりやすくなるのです。

そして・・・落とすタイミング・・・

ここが問題なのです。

ぼくの場合は、見本の豆の色をこしたのを確認してからおもむろに落とすことにしています。

だいたい・・・落としてからの色戻りを加味すると完全にこしたたことを確認してからでだいたいちょうどいい感じだと思うのです。

httpv://www.youtube.com/watch?v=T9Gm–JojDA

ほこり飛ばしという作業

昔からほこり飛ばしという作業はやっていました。

生豆の表面についたほこりやなんやかんや風で飛ばす作業です。

現在では、これに水分測定が加わっているのです。

代表が一袋の生豆の水分量が大きく違うことがあることを発見したのです。

つまり・・・麻袋表面から徐々に抜けていく・・・

豆の保管状態によって水分量のばらつきが大きく変化することを代表が発見したのです。

それからは生豆が来るとすべて水分量の分布を調べているのです。

この段階で豆の良し悪しが結構わかるのです。

そして・・・12キロづつに小分けして生豆保管庫に入れておくのです。