週刊フレーバーで解説しました

今週納品の「珈琲遊戯」珈琲豆3品を、「週刊フレーバー」内で説明しています(動画の1時間4分過ぎあたりから)。

正式版「ドリップ$L」を検証する・週刊フレーバー

「青嵐(あおあらし)のあとで」 「M七八」 「W八七」 の順で商品説明、ついでに(コーヒーとは直接に何の関係もないのに)「ワールドゲームズ2022」についても語らせていただきました(笑)
よろしくどうぞ。
(鳥目散 帰山人)

細かすぎて伝わらない遊戯 W八七

「W八七」は、乾式精製(ナチュラルの)エチオピア・イルガチェフェのみ(100%)の珈琲豆です。
ゲデオゾーンにあるアリーチャ・ウォッシングステーションで生豆へと精製されたもので、ウェギダ・ブルーというブランド名が付されています。
精製所ではウェギダ川の水を使用しているので、その川の水をイメージしてウェギダ・ブルーと称したのだろう、と想像しています。
では、ウェギダ川とはどのような川でしょう? 青い水が流れているのでしょうか?
Youtube動画をご覧ください(コーヒー関係のものではありません)。
https://www.youtube.com/watch?v=WqZT2UwVCgM
ハイ、これが現実です。
汚いですか? 嫌になりましたか?
「珈琲遊戯」は、印象が良かろうが悪かろうが、現実から目を背けません。
いや、むしろコーヒー業界人や愛好家たちが目を逸らしたり聴こえないふりをしたりして、皆が知らんぷりする悪印象な情報を真正面に据えて、それでも楽しんでいきたいと思っています。
https://www.youtube.com/watch?v=v61f04xYyRo
例えば、濁流が流れるウェギダ川の映像を眺めながら、「W八七」をたっぷり使ったカフェオレを味わうのも面白いかもしれません。

細かすぎて伝わらない遊戯 M七八

「M七八」は、2種類のマンデリンを使っています。
それぞれをエチオピアと時間差投入で混合焙煎しています。
1釜目はマンデリン・トバコ728gを先行して、3分後にイルガチェフェ・ウェギダブルー272gを後追い投入、焙煎時間は(先行トバコ投入時からで)計20分45秒。
2釜目はマンデリン・スマトラタイガー832gを先行して、4分後にイルガチェフェ・ウェギダブルー168gを後追い投入、焙煎時間は(先行スマトラタイガー投入時からで)計18分35秒。
1釜目と2釜目では(どちらも投入量1kgなのに)焙煎時間が2分以上も差があります。
これは、2釜目の方が火力を強くしているからで、より上品な味わいのスマトラタイガーからクセ味を強く引き出すためです。
でも、火力を強くしている分、もしも1釜目と同じタイミングでエチオピアを後追いすると、混合した中でエチオピアだけがオーバーローストになってしまいます。
これを避けるために、後追いするタイミングを1分遅らせて(1釜目は3分後、2釜目は4分後)、差をつけています。
こうして時間差投入で混合焙煎する釜をさらに焙煎後にブレンドする場合、構成する全ての豆の火通りを予測しながら、調整します。
2釜目に焼く釜の焙煎過程と香味生成を考慮しながら1釜目の焙煎設定を調整して、1釜目に焼いた窯の焙煎過程と香味生成を考慮しながら2釜目の焙煎設定を割り出すのです。
「珈琲遊戯」ならではの焙煎遊戯です。

私の好きな言葉です。

ケニアの深煎り「サワサワ」と中煎り「タムタム」のラベルには、
‘Kupotea njia ndiko kujua njia.’
(クポテア ンジア ンディコ クジュア ンジア)
という言葉が共に付されています。
「道に迷うことは、道を知ること」
という意のスワヒリ語のことわざです。

珈琲遊戯には珍しく素直で共感性の高い言葉でしょう。
西尾フレーバーコーヒーの朝の一言「珈琲の極意」でも
取り上げられるかもしれないほど好いことわざです。
‘Kupotea njia ndiko kujua njia.’
── 私の好きな言葉です。
(鳥目散 帰山人)

誘惑は昼夜を問わない。

フレーバーコーヒー「青空の誘惑」は企画構想段階で発売未定のようですが、
珈琲遊戯「星空の誘惑」は販売中です。
飲み比べてみたい方も、まずは夜「星空の誘惑」の確保をお薦めいたします。
明けない夜はありません。
そして昼「青空の誘惑」をお待ちください。
(鳥目散帰山人)