ザ・細かすぎて伝わらない遊戯 「まるから」

「まるから」の青いラベルは何故に青いか? もちろん、ホンジュラスの国旗色ですね。
では、なぜ青色に濃い薄いがあるのか? ここが「まるから」の遊戯を示しています。

実は、ホンジュラスの国旗色が今2022年1月に変更されました。
いや、正確には、1949年に政令でホンジュラスの国旗色はターコイズブルーと定められたにもかかわらず、それ以前の濃い青色のまま73年間も政令違反を続けていたのです(笑)。
この濃い青から薄い青への変更は、ホンジュラス共和国第56代大統領シオマラ・カストロが就任して直ぐに行われました。
シオマラ・カストロはホンジュラス初の女性大統領であり、また、社会民主主義を唱える左派政権となりました。
近来の中南米諸国には次々と左派政権が生まれていますが、このホンジュラスの政情変化もそうした潮流の一つです。

ホンジュラスは中米最大のコーヒー生産国となっていますが、他の中米諸国と同様に2018年をピークに徐々に生産量が減ってきています。
これは、サビ病などの病虫害、ハリケーン多発などの異常気象、それらに伴う農地荒廃などによるものです。
もちろん、さらに最近3年ではコロナ禍の影響もあり、加えて、ロシアによるウクライナ侵攻によるヨーロッパ諸国のコーヒー需用の減少も影を落としています。
コーヒー輸出の過半がヨーロッパ向けであるホンジュラスでは、そのコーヒー生産者は不安定な価格変動にも苦しめられているのです。

このように、ホンジュラスは今、政情もコーヒーの生産情勢も大きな変化の時期にあります。
珈琲遊戯の「まるから」の青いラベル、その濃い青から薄い青へのグラデーションは、ホンジュラスのコーヒー生産を取り巻く、地勢的・社会的・政治的な変化を示したものです。
何? 他のコーヒー屋では今も濃い青の国旗を掲げてホンジュラス産のコーヒー豆を売っているって?
そう、地勢的・社会的・政治的な変化も知らずに商社の配布するコーヒーのスペックや点数だけをコピペして売っているバカなコーヒー屋どもを嘲笑いながら、珈琲遊戯の「まるから」を飲んでください。
そして、コーヒー生産国ホンジュラスに訪れた大きな変化の行く末を想ってほしいのです。

何がブルーだ

珈琲遊戯「W八七」(だぶりゅー はちじゅうなな)を淹れてカフェオレ仕立て。
美味いよ。本を読みながら飲みます。
カフェオレは、原料豆(エチオピア・イルガチェフェ・ウェギダブルー)の故郷を流れるウェギダ川の色に合わせてみました。
何がブルー(青)だ!?www

細かすぎて伝わらない遊戯 青嵐のあとで

青嵐(あおあらし)とは、青葉の上を吹きわたる風のことです。
句歌の季語としては三夏(旧暦の4月・5月・6月)を通じて使える言葉ですが、かなり多くは初夏(旧暦4月)の青葉を揺すって通る風を指します。
さて、sajou no hana(さじょうのはな)の楽曲「青嵐のあとで」は、TVアニメ「とある科学の超電磁砲T」の後期エンディングテーマです。
「とある科学の超電磁砲T」は2020年1月から6月まで放送される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響による制作遅延で放送が中断されました。
ようやく再開されて実際に後期「天賦夢路」(ドリームランカー)編が始まったのは2020年7月下旬、私はエンディングテーマの「青嵐のあとで」が時季外れになってしまったのでは、と心配になりました。
ところが、聴いてビックリ!
《夏の終わりを告げるような微温い風とともに、淡い紅掛けの空の色に染まっていくよ》
と、まるで晩夏から初秋へと移りゆくような詞で「青嵐のあとで」は唄われていたのです。
こうして、コロナ禍による放送の遅延を予見したかのように、「青嵐のあとで」は華やかで疾走感のある夏から涼やかで切ない秋へと移ろう時季にピッタリの名曲となったのです。
何? それがどうしたって?
こういう‘中二病’的(?)ネタを感じ取りながら、そこに表象される珈琲豆を作り出すところも「珈琲遊戯」らしさである、と言いたいワケです(笑)
そして、また一年が過ぎて、この時季の「THE SECOND LOOK」は再び珈琲豆「青嵐のあとで」にする、そう私は決めて待っていたのです。
それでは名曲「青嵐のあとで」を聴きながら、珈琲豆「青嵐のあとで SL」をお楽しみください。

sajou no hana 『青嵐のあとで 』(Music Video)

週刊フレーバーで解説しました

今週納品の「珈琲遊戯」珈琲豆3品を、「週刊フレーバー」内で説明しています(動画の1時間4分過ぎあたりから)。

週刊フレーバー・正式版「ドリップ$L」を検証する

「青嵐(あおあらし)のあとで」 「M七八」 「W八七」 の順で商品説明、ついでに(コーヒーとは直接に何の関係もないのに)「ワールドゲームズ2022」についても語らせていただきました(笑)
よろしくどうぞ。
(鳥目散 帰山人)

細かすぎて伝わらない遊戯 W八七

「W八七」は、乾式精製(ナチュラルの)エチオピア・イルガチェフェのみ(100%)の珈琲豆です。
ゲデオゾーンにあるアリーチャ・ウォッシングステーションで生豆へと精製されたもので、ウェギダ・ブルーというブランド名が付されています。
精製所ではウェギダ川の水を使用しているので、その川の水をイメージしてウェギダ・ブルーと称したのだろう、と想像しています。
では、ウェギダ川とはどのような川でしょう? 青い水が流れているのでしょうか?
Youtube動画をご覧ください(コーヒー関係のものではありません)。
https://www.youtube.com/watch?v=WqZT2UwVCgM
ハイ、これが現実です。
汚いですか? 嫌になりましたか?
「珈琲遊戯」は、印象が良かろうが悪かろうが、現実から目を背けません。
いや、むしろコーヒー業界人や愛好家たちが目を逸らしたり聴こえないふりをしたりして、皆が知らんぷりする悪印象な情報を真正面に据えて、それでも楽しんでいきたいと思っています。
https://www.youtube.com/watch?v=v61f04xYyRo
例えば、濁流が流れるウェギダ川の映像を眺めながら、「W八七」をたっぷり使ったカフェオレを味わうのも面白いかもしれません。

細かすぎて伝わらない遊戯 M七八

「M七八」は、2種類のマンデリンを使っています。
それぞれをエチオピアと時間差投入で混合焙煎しています。
1釜目はマンデリン・トバコ728gを先行して、3分後にイルガチェフェ・ウェギダブルー272gを後追い投入、焙煎時間は(先行トバコ投入時からで)計20分45秒。
2釜目はマンデリン・スマトラタイガー832gを先行して、4分後にイルガチェフェ・ウェギダブルー168gを後追い投入、焙煎時間は(先行スマトラタイガー投入時からで)計18分35秒。
1釜目と2釜目では(どちらも投入量1kgなのに)焙煎時間が2分以上も差があります。
これは、2釜目の方が火力を強くしているからで、より上品な味わいのスマトラタイガーからクセ味を強く引き出すためです。
でも、火力を強くしている分、もしも1釜目と同じタイミングでエチオピアを後追いすると、混合した中でエチオピアだけがオーバーローストになってしまいます。
これを避けるために、後追いするタイミングを1分遅らせて(1釜目は3分後、2釜目は4分後)、差をつけています。
こうして時間差投入で混合焙煎する釜をさらに焙煎後にブレンドする場合、構成する全ての豆の火通りを予測しながら、調整します。
2釜目に焼く釜の焙煎過程と香味生成を考慮しながら1釜目の焙煎設定を調整して、1釜目に焼いた窯の焙煎過程と香味生成を考慮しながら2釜目の焙煎設定を割り出すのです。
「珈琲遊戯」ならではの焙煎遊戯です。