新型エスプレッソで実験する

(写真・レギュレーター付エスプレッソ)

圧力と泡のでかたを考える
今回、圧力と泡のでかたを調べるためにエスプレッソに エアーがはいるところにレギュレーター(減圧弁)をとりつけて 入力の空気圧を自在に変化させることができるようにしました。
つまり、レギュレーター部分の圧力とボイラー部分の圧力の差が 吹き出し口からコーヒーとともに圧力が逃げるためおきるものなのです。
(あたりまえのことですが・・・・・)

エスプレッソを動かす
(コーヒーがではじめる)

吹き出し口のアップ
(細かい泡がでる)

抽出の後半
(泡があらくなる)

圧力と泡の関係
この装置では、お湯がボイラーの中になくなってくると 圧力が下がる傾向があります。
コーヒーの粉の中をお湯がとおるのと空気がとおるのではあきらかに 空気がとおるほうがとおりやすいからあたりまえなんですが・・・・
そのボイラーの圧力が下がるとコーヒーの泡があらくなります。
つまり、ボイラーの圧力をできるだけ高く維持させればクリーミーな泡が 維持できるわけです。
(普通の機械式のエスプレッソの場合は水がからっぽになりませんから関係ないですが・・・・)
簡単にいえば、吹き出し口にバルブをつけて抵抗をつけるかコーヒーの粉を きつくつめて抵抗をつけるかになります。
ちなみに今回は、きつくコーヒーをつめるほうにしました・・・実は、バルブをつけるように 吹き出し口にタップをたてたらアルミが薄くて割れちゃったため実験できなかったんです

蛇口式エスプレッソ
(サーバーは河野10人用)

抽出しはじめ
(細かい泡がでる)

抽出終了
(泡が最後まできれい)

ボイラーの圧力を上げる方法
この装置でボイラーの圧力を上げる方法として ぼくがやったのは、一回ひいたコーヒーをもう一度 ミルにかけたことと、円形ロシをコーヒーの上と下に一枚ずつ ひいたことです。
これと、コーヒーの粉をいれたときにしっかりと押さえつけることをしました。
これだけのことをやった結果上の写真のような感じにエスプレッソがいれられるようになりました。

入力圧力・・・・4kg/cm2
ボイラー圧力・・3kg/cm2
コーヒー豆50g
お湯300cc(温度90度)
抽出時間 30秒

ところで、機械式のエスプレッソでは、9気圧ぐらいで抽出するらしいのですが、 フィルター部分の直径が6cm だとして面積が28.3cm2 となります。
ということは、1.033kg/cm2*9*28.3cm2=263kg
あのホルダーに263kgもの力が加わって壊れちゃわないんですかねぇ
なんせ、コンプレッサーの10kgのものなんかめちゃめちゃ頑丈に できているのにエスプレッソの部品はどーーーもきゃしゃにみえちゃうんですが・・・・

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

新型エスプレッソをつくる

(写真・新型エスプレッソ)

泡のでるエスプレッソをつくろう
機械式エスプレッソできれいな泡がでるのは、なぜかというのが疑問でした。
業務用のエスプレッソでは、ブリエル社の「ファーストクラス」などのように 泡をつくる機能がないエスプレッソでもきれいな泡ができます。
(ファストクラスのほうがいんちきともいう・・・・)
そこで、業務用のように泡ができるかどうかを実験する装置をつくることにしました。
構造としては、直火式エスプレッソにコンプレッサーでエアーを送り込んで コーヒーをだすという簡単な構造です。
(空気入れからちょっと進歩しました)

吹き出しを止めるドーム
(ちなみに、冷酒グラス)

吹き出し口のおもり
(ちなみに、ドリップポットのつまみ)

コーヒーの吹きだし口

細かい部分では、コーヒーが吹き出したのがよくわかるように ガラスの冷酒グラスをつってよくみえるようにしました。
そして、吹き出し口部分には、おもりを取り付けてできるだけ 高い圧力をつくるようにしました。

直火で動かす
(泡がほとんどない)

コンプレッサーで動かす
(きれいな泡がでる)

(左・直火式)
(右・コンプレッサー使用)

結 論

直火で吹き出し口におもりをつけたぐらいではあまり効果はありませんでした。
(ただしちょっとは泡がでましたが・・・・)
つまり、直火でやるとだいたい1kg/cm2以下ぐらいの圧力で抽出してしまいます。
それを防ぐためにコーヒーの粉を詰めすぎると圧力は上がるのですが、 濁ったおいしくないエスプレッソができてしまいます。
むかし、ステンレスのエスプレッソとアルミのエスプレッソではステンレスの エスプレッソのほうがおいしかったのはフィルター部分がステンレスのほうが 丈夫なため細かい穴があけられてエスプレッソの圧力を上げるのに 都合が良かったからだとおもいました。
それに対して、コンプレッサーの方は、けっこう簡単に泡がでました。
エアーの送り方で抽出時間が決まるのでバルブの調整はけっこう大変でしたが 泡のでかたやコーヒーの味に関しては非常に良かったです。

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

泡の不思議

この泡の不思議を実験したかったのは、 百珈苑さん のコーヒーの泡というページをみて めちゃめちゃおもしろいと思ったからです。実際、追試をやってみたいと思いました。 ですから、このページのアイデアは、百珈苑の旦部さんのアイデアがほとんどです。 (ほんのちょっとは、ぼくのアイデアもありますけどね)

(写真左・コーヒーにポンプで空気を送る前)

(写真中・最初にでてくる泡・泡がすごく細かい)

(写真右・20分たった後・泡が壊れやすいので泡があらい)

泡に関する追試(旦部さんの実験を試す)
旦部さんの実験で、エスプレッソのスチームを使ってあわ立てる部分がありました。 その泡をすてて何度か泡をたてる部分がありました。泡を捨てていくとコーヒーの嫌味が 抜けると書いてありました。ぼくは、モカというコーヒーでいれたてのコーヒーで嫌味が でたとき、なべで軽く暖めると嫌味が飛ぶことを経験していたのでエスプレッソのスチームで コーヒーが温められて嫌味が飛んでしまったのではないかと考えました。それと、スチームで 暖められて液体の粘性が弱まって泡が出にくいと考えていましたが、これは、まったく間違い でした。この実験では、コーヒーの温度が上がる原因は何もないのですから。

写真の説明
コーヒーに対して熱を加えずに泡を出すように熱帯魚用のエアーポンプを使いました。 コーヒーをあわ立ててそのままにすると、泡がコップからのりこぼれるようになります。 その、のりこぼれた泡(時間がたてばコーヒーに戻る)とコップに残ったコーヒーの 味や性質を調べようと思いました。泡が前半と後半明らかに違うのがわかります。

(写真左・泡が消えるまで待つ)

(写真中・左がコップの中のコーヒー・右がコップの外の泡)

(写真右・2つのビーカーに空気を通すと泡立ちが明らかに違う)

コップの内と外のコーヒーを飲み比べる
2つのビーカーのコーヒーは、何も変わらないように見えます。 ところが、飲んでみると明らかに違うのです。渋みや不純物が泡のビーカーの方が きついのです。もうひとつのビーカーは味が抜けてしまっているのです。

(写真左・洗剤を泡立ててすぐ)

(写真右・洗剤をあわ立てて10分)

試しに洗剤をあわ立てる
コーヒーに洗剤と同じ性質があり泡で成分が分離できるとしたら、逆に洗剤を 泡立ててもコーヒーと同じ現象を起こさなければおかしいと思いました。 そこで、水に少量の洗剤をいれ(少量なので、水の粘性が変化することはない) コーヒーと同じように、空気を送ってみました。 写真でもわかりますが、最初は、細かい泡になり時間がたつと泡が弱くなりあらい 泡となりました。泡のでき方が、コーヒーの時とまったく同じだと思いました。

結論
コーヒーの嫌味が、泡によって分離されるようです。嫌味は、泡に吸着されるのか それとも、泡自体を作るものなのかがまだよくわかりません。もう少し研究してみようと 思います。

最終更新日:2016年 9月 28日 (水)

ファーストクラスをバラしてみよう

(写真・エスプレッソポンプ部分)

ファーストクラスをバラそう
むかし使っていたファーストクラスという家庭用のエスプレッソが帰ってきました。
(ずーーーーっと貸していて忘れていた)
どーーせ、忘れていた機械ですから試しにバラしてみることにしました。
写真は、エスプレッソのポンプ部分です。
水タンクから水をすってボイラーに水を送り込みます。
そして、ポンプがとまるとバイパスをとおってボイラーの圧力が逃げるような構造になっています。
ちなみに、このポンプのつくりだす圧力が14気圧らしい・・・・

(写真・ボイラーをはずした状態)

ボイラーをバラす
ボイラーを分解した写真で、圧力計のついたほうにある渦巻き部分が ヒーターです。別の方には、パイプがたっておりパイプの上に水がのりこぼれたときに始めて ホルダーのほうに水が流れる構造になっています。 (その部分でいえばフロート式のコーヒーメーカーと同じ) ただし、このパイプには圧力がある一定になるまでは水が流れないような弁がついており 高い圧力を可能にしています。 ついでにいうと、この部分があることによりスチームがスチームノズルから ふきだすことが可能になるのです。 つまり、この部分がないと蒸気は低い圧力の段階でホルダーのほうへ蒸気を送ってしまい スチームノズルのほうへ蒸気を送ることができないのです。 (ちょうど、直火式エスプレッソの安全弁を逆にしたような構造) ちなみに、圧力計がついている所はスチームノズルがついていた部分です

ボイラー内の圧力をはかる
まったく抵抗を与えない状態でボイラーがどれぐらいの圧力になるかを調べてみました。
簡単にいえばコーヒーのない状態でパイプの部分にある弁がどれぐらいの圧力で開くかを調べようと 思ったのです。
実際にはかった結果、6kg/cm2 ありました。
そして、ついでにいうと5.8cc/s の流量がありました。
この流量で30cc を抽出すれ5秒ぐらいで抽出が終わることになってしまいます。
これを20秒以上かかるようにコーヒーの部分で抵抗を作らなければならないということになります。

ボイラー内の洗浄
通常、ボイラー内の水は抜けません。
ですから、エスプレッソを久しぶりに使う場合は ボイラーの中には、以前使った時の古い水がはいっているわけです。
その水は、当然ながらいたんでいるかもしれません。
(簡単に言えば腐っているかも・・・・)
ヒーターで熱せられるので平気という猛者はいいですが、 そんな勇気のない人はしょうがないのでボイラー内の古い水を新鮮な水で流すことになります。 そこで、どれぐらいの水を流せばいいかを実験してみることにしました。

(写真・ボイラーの中にコーヒーを満たす)

ボイラー内の水を抜く
実際にボイラー内にコーヒーを満たしておき、どれだけ水を流し込むと どの程度コーヒーが薄くなるかでボイラー内の水が入れ替わったかを判断することにしました。
つまり、コーヒーの色が消えればボイラー内の水が入れ替わったということになるわけです。
(実際に完全に入れ替わることはありませんが・・・)

ビーカーは200ccづつ抜いたもの(一番右が水道水)

ビーカー1と5と水道水(一番右が水道水)

実験結果
写真は左から200ccづつ水を送った時の、水の色を比べるように 並べてみました。
実際には、5番のビーカー(1リットル抜いたもの)でも水道水と比べるとけっこう色が残っています。
つまり、古い水がボイラーにたまっている場合1リットル以上は 抜いてやらなければならないということです。
(不安な人は、もっと抜いたほうがよい)
ただし、実際にどれだけ抜いても完全に抜けることはないし、もしボイラー内で完全に腐っていて ぬめりまであったらどれだけ抜いても同じことになります。
実際には、内部で微生物が繁殖したとしてもヒーターで殺すこともできるし、もしその微生物が 毒素をだしたとしても1リットルくらい水を通せば毒素も薄くなってたぶん腹痛は起こさないと思います。
(たぶん・・・)
ただし、これに関しては自己責任でやってください。 なんせ、熱で死なない微生物が繁殖していたらアウトですから・・・・・
ついでに書くと、ヒーターであっためた後に水を抜いたほうが 比重の違いで入れ替わりやすいかもしれません・・・(冷たい水のが重たい)

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

機械式エスプレッソの泡を科学する・番外編

(写真・手軽な和風エスプレッソセット)

-和風エスプレッソ-
家庭用エスプレッソ「ファーストクラス」の泡がコーヒーの持っている炭酸ガスの 泡ではないことがわかった以上、泡があればエスプレッソと考えることにします。
(とりあえず、泡があればたいていはエスプレッソとまちがう)
用意するもの
茶せん・ふかいりのコーヒー・テキトーないれもの

(写真・茶せんで泡立てている)

テキトーな容器で泡立てます
コーヒーはふかいりを使い濃いめにだします。 なぜならば、コーヒーは濃くないと泡立ちが悪いからです。 できれば、容器はガラスか陶器が良いと思います。これは、カップに注いだ時、 泡切れが良いからです。 コーヒーの量ですが、カップに8分目ぐらいにしてください。そうしないと、泡立てたあと カップに泡がはいりきらなくなってしまいます。

(写真・カップに泡立てたコーヒーを注ぐ)

カップに注いでできあがり
コーヒーの量を正確にはかっていれば泡がカップのふち近くまできます。 慣れてくると、きれいな細かい泡が簡単にできます。 ちなみに、泡が長持ちする条件はコーヒーの温度が低いこととコーヒーの濃度が濃いことです。 けっこう、これでよっぽどの人はだますこと出来ます。

(写真・スチーマーにコーヒーをセット)

蒸気噴射式エスプレッソ
単純に泡立てるならば、エスプレッソの持っている スチーマーでも十分です。コーヒーは、茶せんを使うときよりも 濃いものを使ってください。どうしても、蒸気で薄くなりやすいですから。 コーヒーは、ぬるい状態からでも蒸気の熱で温まります。

(写真・蒸気の力できれいに泡立っている)

できあがり
これで、きれいに泡立ったエスプレッソの出来あがりです。
(コーヒーをスチーマーで泡立てるのは、 旦部さん(百珈苑)の アイデアを使わせていただきました。)
これ以外にも、ビンにいれて振っても冷たければ、シェーカーでも けっこう、うまく泡立てることが出来ます。

最終更新日:2016年 9月 28日 (水)

機械式エスプレッソの泡を科学する

(写真・ポンプ式エスプレッソ「ファーストクラス」)

ファーストクラスを科学する
ぼくが、大好きなエスプレッソがあります。「ファーストクラス」といって家庭用の機械式 エスプレッソでは珍しく泡がきれいにでるのです。それとなんといっても安い。(定価 19800円) なぜこのエスプレッソは、泡が立つのかを調べてみたいと思います。 ぼくは、もともとエスプレッソの泡はコーヒー豆が持っている炭酸ガスだと思っています。 深いりのコーヒーならば、エスプレッソ一回分で30ccほどの炭酸ガスを持っています。 これが、カップの中に泡となって落ちるわけです。一応、これがエスプレッソの原理だと 知っておいてください。
ファーストクラスは、ポンプ式といわれるタイプです。これは、ボイラーでお湯を 沸かしておき、コーヒーのはいっているホルダーには、ポンプを使って送る方式の ことです。これに対して蒸気式とは直火式のエスプレッソと同じでボイラーでお湯を 沸かし蒸気の圧力を使ってホルダーのほうへお湯を送る方式です。 どちらも、コーヒーの層を圧力をかけて通過させる意味では同じです。 ただし、抽出に使われるお湯の温度には、違いがあります。 これは、蒸気式では沸騰した蒸気の力を使うためお湯の温度が高くなります。 ポンプ式では、一定温度でお湯が保温されており蒸気式よりも低い温度で、 抽出が行われます。

(写真・抽出したてのコーヒー)

(写真・ビーカーに抽出)

なぜ、大量の泡がでるか
ビーカーに、どこまで泡が出るのか調べてみました。当然泡は、一つ目のビーカーで 終わるはずでした。ところが、どれだけ、抽出しても泡を含んでいるのです。 これは、泡が作られていると思いました。ちなみに、最後のビーカーでは、 泡が出来るのですがすぐに消えてしまいました。

(写真・ポンプで空気を送る)

泡の性質を調べる
三個のビーカーに濃さの違うコーヒーをいれて空気を送ってみました。 そうすると、濃いコーヒーは泡が消えにくく、薄いコーヒーは泡が消えやすいようです。 たぶん、濃いコーヒーは、粘性が高く泡が立ちやすく消えにくい。逆に、薄いコーヒーは 粘性が低く泡が立ちにくく消えやすい。ちょうど、ミルクを泡立てる時、温度をさげて 粘性を増すようにしたり、濃いミルクを使ったりするのと同じだと思いました。

(写真・右がファーストクラスのフィルター)

泡を作るなぞを調べる
コーヒーの持っている炭酸ガス以上に泡がでる以上泡をつくる部分が あるはずです。そこで、ファーストクラスのフィルター部分を調べました。 写真の左が普通のフィルターです。右がファーストクラスのフィルターです。 何が違うかというと、ファーストクラスのフィルターには、シリコンゴムのパッキンが 入っておりパッキンの真中に小さな穴が開いているのです。 (ステンレスカバーの内側にシリコンのゴムのパッキンがはいっている)
この構造だと、コーヒーは、パッキンを押しのけて出てこなければならず、小さな穴からコーヒー液が 勢いよくふきだすと思われます。

(写真上・ホルダーの真中に穴をあける)

ホルダーを調べる
ファーストクラスのホルダーは、内側に四枚の壁が出来ており、これが勢いよくふきだしたコーヒーを 飛び散らせないばかりか、ここにたまっているコーヒー液に勢いよくコーヒーをぷつけて 泡をつくっています。泡を伴ったコーヒー液は四ヶ所の隙間を通って二つの出口から流れ落ちます。 つまり、真中の小さな部屋にたまっているコーヒーに勢いよくコーヒーをふきつけることにより 泡を作っているのです。そこで、どのぐらいの勢いでコーヒー液が飛び出しているかを 調べるためにホルダーの真中に穴をあけることにしました。

写真左・シリコンゴムのパッキンのない普通のフィルター使用

写真右・ファーストクラス専用のフィルターを使用

(写真・ふきだしているコーヒーのアップ)

結論
真中に穴をあけたホルダーを使ってコーヒーを出してみました。写真では、コーヒーが ちょろちょろとひとすじ出ているように見えますが、ストロボを使って一瞬を切り取ったからで 本当は、すごい勢いで噴出しています。この圧力でホルダーの真中の部屋にはいって泡が 発生するんだなあと思いました。ちなみに、下にカップを置いて実験をしましたが これだけ離れているにもかかわらず泡がきれいにたちました。これがホルダーの小部屋で 距離が近いわけですから泡を作る力がもっと強いだろうと思いました。 このファーストクラスというエスプレッソは 泡が出来るようにうまく工夫がされている機械だと思いました。

最終更新日:2016年 9月 28日 (水)

直火式エスプレッソの圧力

(写真・数気圧の空気を送り込むとコーヒーがふきだした)

直火式エスプレッソはどれぐらいの圧力で抽出されるか
ポンプ式のエスプレッソでは、10気圧以上のものもあります。しかし、 空気入れで3気圧ぐらい圧力をかけたら、一瞬のうちにコーヒーがふきだしてきました。 つまり、コーヒーを抽出するのには、強い圧力はあまりいらないのではないかと思ったのです。 ポンプ式のエスプレッソは、ボイラーで一定の温度のお湯をつくりそれをポンプでコーヒーの のバスケットに少しづつ送りこんでくるのです。だから、実際にコーヒーの層を通過するお湯は、 それほど、高圧ではないように考えました。

(写真・コーヒーがちょうど出始めた時)

そこで、実際に直火式のエスプレッソがどれぐらいの圧力で動いているか調べることにしました。 直火式エスプレッソのボイラー部分に穴をあけて、精度の良い微圧計 (1000mm/aq・水を1000mm押し上げる圧力)を取り付けました。あとは、エスプレッソ用にコーヒーを ひいてバスケットにつめ、通常と同じようにエスプレッソを動かしました。実際、コーヒーが出始めた 圧力は800mm/aqでした。一気圧が、1033mm/aqですから、約0.8気圧ということになります。 業務用のポンプ式のエスプレッソ(8-10気圧以上)とくらべると比べものにならないぐらいに 弱い圧力で動いていることがわかりました。

(写真・抽出の最中)

実験では、約1気圧でコーヒーが抽出されています。
コーヒーは、おいしく抽出されるかが、一番重要です。実験では、思ったほどエスプレッソの 圧力が上がっていないことがわかりました。しかし、おいしく抽出されるための圧力は まだ判っていません。その部分はもう少し、実験するつもりです。
現在わかっていることは、 高圧を作るには、高温にしなければならず、高温では苦味や嫌味が出やすいということです。 あと、高温では泡が消えやすいということです。

ボイラー圧力の変化を起こす要因
 ・コーヒーの粉の量とひきかた
 ・熱源の強弱(電熱器のワット数など)

最終更新日:2016年 9月 28日 (水)

直火式エスプレッソを科学する

(写真・エスプレッソを普通につかっている)

直火式エスプレッソはなぜ泡がでないか
エスプレッソ用のコーヒー豆(深いりの豆)は、 100gあたり250~500ccほどの炭酸ガスを持っています。 ドリップ式で最初にお湯をさしたときにコーヒーがふくらんでくるのは、 この焙煎時に吸着した炭酸ガスがはずれて泡としてででくるためです。
つまり、エスプレッソでも、ドリップでも同じコーヒーを使っているんだから 同じだけ泡がでなけれはおかしいということになります。 しかし、実際にコーヒーをだしてみるとあきらかに泡の量が少ないのです。 となると、泡がでたけれどすぐにきえたと考えるのが一番自然だと思います。 では、なぜ泡が、消えてしまったのでしょう。 それは、抽出液が高温すぎて泡が存在できないのではないでしょうか。
そこで、直火式のエスプレッソを改造して実験することにしました。

(写真・バルブから空気入れで空気を送っている)

エスプレッソのボイラー部分にバルブをつけてボイラー部分で蒸気ができるまでは、 バルブを開けておきます。 そして、蒸気が噴出すようになったら、バルブを閉めて抽出にはいるようにしました。 実際,蒸気が十分に噴出すようになってからバルブを閉めているのにもかかわらず。 すぐには、コーヒーがでできませんでした。 沸騰によって蒸気圧をあげるのには、思ったよりエネルギーが必要なようです。 そして、予想した通り泡の量は非常に少ないのです。 ただし、泡が高温のために消えているのではなくてすなおにででいないようなのです。 そこで、ボイラーにお湯を入れておいてバルブから、一気に空気を送り込んでみたのです。 そうしたら、きれいに泡がでました。 どうも温度よりもコーヒーの中を通過するスピードが問題のようです
となると、コーヒー豆の炭酸ガスが消滅することは当然ありませんので泡としてでなければコーヒーが でてくる前に気体の状態ででてくるんじゃあないかと考えました。 バルブを閉めてからコーヒーが出てくるまでけっこう時間がありました。 そのときに、コーヒーの香りだけが先に香ってきたのです。 つまり、バルブを閉めてコーヒーがでてくるまでの間に気体が出てくれば、 直火式のエスプレッソでは、泡が出ない理由になるんじゃあないかと考えました そこで今度は,直火式のエスプレッソの出口から、ホースをつないでどのぐらい気体がでてくるかを 実験してみました

(写真・実験装置)

(写真・エスプレッソからでる気体を集めている)

(写真・メスシリンダーのアップ、集めた気体の量)

結論

粉量ガス量ボイラー空気量粉からのガス量
50g220cc110cc110cc以上

*本来ボイラーの中の空気は、抽出前にバルブから蒸気といっとょに抜いてしまっているので粉から でた炭酸ガスは220ccと考えてもいいように思います。
表をみても判るように大量のガスが抽出前にでているのが判ります。 つまり、コーヒー豆の内部の炭酸ガス(焙煎で吸着されるのはコーヒー50gにつき125cc~250cc)は、 ゆっくりお湯が上昇するときに先に押し出されて コーヒーが抽出されるときには、泡となる炭酸ガスほとんど残っていないので、直火式の エスプレッソでは、泡が少なくなってしまうのです。 もし、高圧で一瞬に抽出ができれば(空気入れで空気をおくった時のように)泡の浮いた エスプレッソが直火式でも飲めるはずです。 そのように考えるとアルミ製のエスプレッソよりもステンレス製のエスプレッソの方が 沸騰から抽出までの時間が短くておいしいエスプレッソができるような気がします

最終更新日:2016年 9月 28日 (水)

ボトルを使った氷出し珈琲

たぶん・・・・この氷出し珈琲が一番らくちんなパターンとなる気がします。
普通・・・ドリッパーに珈琲を入れてその上に氷をのせるとなるとけっこ氷を積むことがむずかしいものです。
それに対してこのボトルに氷を入れることはめちゃめちゃ簡単なわけです。

今までペットボトルの底を切って氷出し珈琲をやっていました・・・
それよりも今回のボトル式の方が楽だし衛生的です。

氷をボトルに詰めてその上に水出し珈琲用のパックをのせる・・・
中蓋を付けてからお湯をすこしかける・・・
少し時間をおいて珈琲に水がしみ込んだらそこでボトルをひっくり返す・・・・

後は氷が溶けて濃厚な珈琲が下にゆっくりたまっていくだけです。

この濃厚な珈琲をアイスにかけると・・・・・最高にうまいです。

珈琲急須その後・・・・

お湯を最初に急須にいれて珈琲の粉を浮かべる
たぶん・・・これが一番粉に対しては優しい浸漬法だと思います。
しかし・・これには弱点があるのです。
それは・・・珈琲の持っているガスが抜けるのに時間がかかりすぎるのです。
珈琲のガスが抜けなければ粉内部にお湯が入らず成分が溶けないのです。
そこで今回はお湯を急須に少し入れて急須を軽く振ってお湯となじませた後に・・・
電子レンジ500w10秒かけたあとお湯で満たす方法に変えました。

問題はこの方法でも浸漬法で起こる粉っぽさを消すことが出来るかなのです。
今までの方法とどれぐらいの味の違いが出てくるかが問題なのです。

少しお湯を入れて珈琲の粉を入れた後・・・急須を軽く振ってお湯となじませます。
次にレンジ500w10秒かけます

レンジで10秒かけた後の粉の様子

お湯を満たした状態
お湯を満たした段階である程度の粉が沈んでくれてある程度の濃さが出来るので普通にカップに注いで飲むことが可能です。

時間が経つほどに味もしっかりしてきておいしくなりました。