着香コーヒー「苺ジャね?」を焙煎したときの匂いについて
今まで「珈琲遊戯」では、さまざまな着香コーヒー(焙煎後ではなくて、生豆段階で含浸加工を施したもの)を生み出してきました。
これらを焙煎する過程で、事前に生豆段階で加えた香りは常に匂うのか?
答えは、NO(いいえ)です。
焙煎前段の乾燥過程ではどんどん匂いが減っていき、その後に生豆が黄色っぽくなった段階では付加したはずの匂いがほとんどしない場合もあります。
最初の頃は、「あっコレは失敗したかな?」と何度も思ったほどです。
しかし、概ね1ハゼが始まると同時に付加した香りがどんどん強くなってきます。
2ハゼが始まる頃になると、「さっき消えてしまった匂いがどうしてこんなに出るのだろう?」と安堵を通り越してビックリするくらい強烈になります。
さて、本題はここから。
今般の「苺ジャね?」の焙煎経過は、今までの着香コーヒーとは違いました。
まず、乾燥過程で匂いが減っていくどころか、いちごみるくキャンディーを舐めたときのような甘ったるい香りが漂ってきたのです。
次に、釜の中の豆が黄色っぽくなる段階では、屋台のりんご飴屋に居るのかと錯覚するほどの匂いがしました。
さらに、1ハゼのピークの頃には匂いが変わって、強烈に甘酸っぱい苺の匂いが出てきました。
焙煎する過程で、匂いが一旦消えるどころかどんどん強くなっていくこと、その匂いが「いちごみるく」→「りんご飴」→「苺」と変わっていったこと。
この「苺ジャね?」を焙煎したときの特異な匂いの変化、どうしてこうなったのかは解かりきっていません。
ハッキリしていることは、「苺ジャね?」焙煎後の部屋は(消臭機能付きの空気清浄機が作動していたにもかかわらず)丸1日も甘酸っぱい匂いがしていた、という事実です。
どうぞ、強烈な香りの「苺ジャね?」、淹れて飲んでご笑味ください。