
ドリップという抽出法では珈琲層の厚さによる水圧とリブの部分にかかる表面張力の二つによって濾過が行われている訳ですが圧倒的に強い力は珈琲層の厚さによる水圧なのです。
ぼくの感覚ではリブの引っ張りなんかは大したことはないと思っていました。
これはぼくが抽出する杯数が5杯とか20杯とかとにかく珈琲の層が厚い状態で抽出することが多いからなのです。今のスペシャリティーの人たちは20gぐらいの抽出が主流となっているのでその状態では珈琲層の厚さによる水圧がどう考えても弱い訳なんです。そうなるとリブの影響も比重として大きくなってくるわけです。ですからリブの影響も加味せねばならないと思うのです。
ハリオV60・・・・・・・・・ 蒸らし 30秒・20g 250cc ・・・150cc…19s ・・・200cc…40s ・2.4cc/s
河野ドリッパー ・・・・・・ 蒸らし 30秒・20g 250cc ・・・150cc…21s ・・・200cc…40s・ 2.6cc/s
フレームドリッパー・・・ ・蒸らし 30秒・20g 250cc・・・ 150cc…23s ・・・200cc…61s ・1.3cc/s
リブなし・・・・・・・・・ 蒸らし 30秒・20g 250cc ・・・150cc…33s・・・ 200cc…109s ・0.65cc/s
・・・・・・・・・・・0-150cc ・・・150-200cc
ハリオV60・・・ ・・・7.89cc/s・・・ 2.4cc/s
河野ドリッパー ・・・ ・7.14cc/s ・・・2.6cc/s
フレームドリッパー・・ 6.52cc/s ・・・1.3cc/s
リブなし・・・・・・・ 4.54cc/s・・・ 0.65cc/s
実際にリブなしの数値が水圧による濾過だけと仮定してその分を差っ引くと・・・・
リブの効果となります
・・・・・・・・・・0-150cc ・・・150-200cc
ハリオV60・・・・ ・3.35cc/s ・・・1.75cc/s
河野ドリッパー ・・ ・2.60cc/s・・・1.95cc/s
フレームドリッパー・ 1.98cc/s・・・ 0.65cc/s
この表から言えることはハリオのV60は水位が高い時(0-150cc)の時にリブの影響が高く水位が低くなった時(150-200cc)では河野もハリオもリブの影響があまり変わらないという感じになります。
ついてに言うとフレームドリッパーに関してはリブの効果が全くない訳ではないけれども他と比べると弱い感じがします。
ハリオのV60を使う時はある程度粉を細かくして水位の上げ下げをコントロールしやすくするとリブの効果を最大限に利用できる抽出が可能になる気がします。