焙煎機の改造 2

(写真・通常のダンパーの後ろにあるのが補助ダンパー)

焙煎機補助ダンパー
焙煎にとって一番、重要なのが排気です。排気の仕方でコーヒーの味や香りが ものすごく変わります。それだけ重要なものなんです。ところが、焙煎機というのは 同じ目盛にダンパーをしても外気温と煙突内の温度差で排気力が変わってしまいます。 そこで、外気温によって変わる排気力を補正するために作ったのがこの、補助ダンパーです。 これは、通常のダンパーの後についていて、これをあけることにより排気を弱くすることが できます。構造は単純でダンパーのすぐ後の部分の配管に穴をあけて開閉弁をつけただけです。 これにより、ダンパー操作に幅ができたように思います。

(写真・補助ダンパーの上についているのが温度計)

補助ダンパー温度計
補助ダンパーから、どれだけ空気を吸っているかを判断する目安がほしいということで、 温度計をつけました。温度計は、温度が知りたいのではなく温度が上がってきているのか 下がっているのかを知るためにあるのです。これはどの温度計にもいえることですが、 温度計の示しているのは、センサーの部分の温度なんです。たとえば、温度計が200度を 示していても温度が上昇しているときの200度のほうが下がっているときの200度よりも実際は 高いのです。温度計の温度が上がるということは、簡単に言うとセンサーのまわりはその温度より 高いということなんです。その温度差が大きければ大きいほど上昇のスピードが上がるということです。 逆に下がるときは、センサーのまわりのが温度か低いからということになります。 温度計の示している温度を鵜呑みにしてしまうと大きなミスをしてしまうというのは このためです。ですから、自分の目を信じて温度計を補助的に使ってコーヒーは焙煎しなければ ならないとぼくは思います。

今までのバーナー部分

高さ切り替え機能付きバーナー

高さ切り替え機能付きバーナー
直火式焙煎機は、現在どちらかというとバーナーとドラムを離す熱風式に近いタイプが 主流になっているような気がします。ただし、それが正しい選択なのかどうかは誰も 判らないのです。 (ただし、炎を近づけた場合、蒸らしをしっかりやらないとうまく焙煎できないような気がしますが・・・) そこで、実際にどのぐらいの位置にバーナーがあるのが適当なのかを調べるためにバーナーの高さを 変えれるように改造しました。
ちなみに、個人的見解では炎は豆に直接ぶち当てた方がいいように思います。 どうも、ただコーヒーに熱を与えている以上に炎は意味があるように思えてならないのです。 (ただし、これは単なる直感なんでまだまだ根拠はないです)

クリーニングブロアー吸い込み口

焙煎機のドラムの掃除

L型・吸い込み口

クリーニングブロアー
焙煎したら毎回ドラムや煙道なんかをブロアーで掃除します。 これをしないと焙煎時に残ったチャフや微粉に次の焙煎で火がついて煙を出します。 このチャフや微粉が燃える場所がドラムよりも下だと珈琲豆が煙を吸着してしまいます。
(ぼくは、このドラムよりも下で燃えるのを防げはいりたて特有の煙くささは防げると思います。)
このブロアーで掃除をするときにほこりやチャフが舞い上がって大変なんです。 そこでつくったのが、掃除機の吸い込み口をバーナーの真ん中に置いて掃除機の吹き出し口を ブロアーとして使う事です。
この装置の良さは、ブロアーで吹いたときのほこりを掃除機が すぐに吸ってくれて焙煎機の外にほこりがでないことです。 それとバーナーの近くでほこりを 吸うとブロアーで舞い上がったほこりがバーナーのノズルをつまらせにくくできます。
(今までのブロアーでの掃除は、バーナーの上にふたをしてやっていました。)

釜本体用センサー

釜本体用センサー
焙煎機についているセンサーは、せいぜい豆の温度をはかるか 排気温をはかるかぐらいしかありませんでした。 今回は、釜の一番空気の動きのなさそうなところにセンサーを 取り付けました。これは、釜自体の温度をはかるものです。 つまり、排気温などか同じであっても釜の温度が低ければ、 焙煎時間が長くなってしまいます。 つまり、釜の状態をみるためのセンサーです。

最終更新日:2016年 9月 28日 (水)

焙煎機の改造 1

焙煎の理論なんかは、めちゃくちゃ変化します。それは、その時に考えられる最高の方法を 使って焙煎するからなんです。(けっこう、内緒で焙煎の方法をどんどん変えてしまう)
そうやってだんだんと焙煎機の欠点や良い点が見えてくるんです。 だから、ぼくはコーヒーの味が変わることを恐れずに焙煎機の改造を繰り返すのです。 (たまにやらなきゃ良かったと思うときもありますが・・・・・・)
じっくりと読んでみると最初のころと現在の焙煎の考え方が変わっているのがよくわかると思います。

(写真・ガス圧計の上にあるのが廃熱温度計)

廃熱温度計
焙煎機は、排気を絞るとドラム内が蒸し焼き状態になります。 つまり、バーナーで熱を加えても排気が弱くて熱がドラム内に こもってきます。こもってきた、熱を測定するためにとりつけたのが 写真の温度計です。これは、ドラム位置より少し下に穴をあけて 熱風を取り出しています。この温度がたかくなれば火力に対して 排気が絞り気味であるということになります。 逆に排気を開けぎみにすると上に伸びたパイプから熱気が上がらなくなり 一気に温度が下がることになります。 この温度計と、ドラム上部に取り付いた温度計(下の写真)で火力と排気の 関係を調べています。その中で判ったことは外気温が低いと煙突の効率が 非常にたかくなり排気を絞っていても通常より排気が強くなる傾向があるという事です。 ですから、焙煎するときは外気温に気を付けてください。

(写真・すきまそうじ用スリットのうえにあるのが廃熱温度計)

mew・廃熱温度計
以前の廃熱温度計は、パイプ内の空気の温度をはかっていて パイプが熱を持ったあと下がりが悪い欠点を持っていました。 そこで、今回はめちゃめちゃ単純にセンサーむきだしにしました。 これにより、廃熱がおおくなると簡単に温度が上がり、少なくなると 簡単に下がるようになりました。 排気の、ほんのちょっと変化がこれでわかるようになりました。

(写真・排気監視窓と下が排気チェック温度計)

排気監視窓
この窓は、どれだけ排気されているか、どれだけチャフがたまっているかを監視する窓です。 毎日焙煎をやる前にガラスをアルコールでふいてきれいにしています。(内側がけっこうよごれる) 掃除がしやすいように簡単にガラスがはずせるようにもなっています。そして、反対側にも 同じ窓がありそこからライトで光を送っています。(ひとつの窓だと焙煎機の中が暗くてよく見えない) この窓からみているとチャフの飛んでいく様子がよくわかります。そして、焙煎機の形状の欠点も。 この焙煎機では、ダンパーが焙煎機の上部にありチャフはドラムからU字を描いて飛んでいくことに なります。フロントパネルの下(スプーン上部の斜めの部分)は、空気の流れが遅いのでチャフが フロントパネル下にたまってしまうのです。ですからたまに、フロントパネル正面の窓から吹いて チャフを飛ばしてやらないといけないのです。 一度焙煎したら必ずブロアーなどで焙煎機内のチャフを飛ばしておかないと次の焙煎でたまったチャフに 火がついてコーヒーにいゃな煙臭ついてしまいます。

(写真・ガス圧計のした付近にチャフ受け皿冷却装置がある)

チャフ受け皿冷却装置
上に伸びたパイプからどれだけ煙がでてくるかでコーヒー豆が 煙をかぶっているかの目安にもなります 特にこのパイプをつけたことにより煎りたてのコーヒーが煙り臭くて おいしくない理由もわかりました。焙煎をするとコーヒーからチャフが はずれます。これが通常バーナーの下にあるチャフ受け皿にたまります。 チャフに火がついた状態でチャフ受けに落ちて火が消えないと大量の煙を だすのです。これが、ドラム内のコーヒーに吸着されるのです。 つまり、チャフ受け皿でチャフを燃えないようにしてやれば煙臭は 大きく減らすことが出来るのです。 そこで考えたのが、チャフ受け皿を冷やしてやることです。チャフが受け皿で 燃える理由は、受け皿が熱いからです。受け皿が冷たければ、火のついたチャフが 落ちてきても熱を奪ってしまい消えてしまいます。そうすれは、煙の量は一気に少なく することが出来るのです。そのために、チャフ受け皿の下に空気を通して冷やすような 装置をつけてしまいました。

最終更新日:2016年 9月 28日 (水)

間違えやすい焙煎機の改造

東浦の「I」さんと焙煎機の話をしていて気づいたことを書きました
ぼくがつくった焙煎機かうまく動いていたのはたまたま偶然だった気がします
こんなに基本的なことを知らずにつくっていたとわかってちょっとびっくりしました(反省)
下の焙煎機はどちらも煙突にシャッターをつけて排気を調節しています
しかし、左は思うように排気をコントロールできるのに対して右は思うようにできませんでした
最初はそれがなぜかがわかりませんでした
「I」さんと話しているうちにそれがドラムとカバーの隙間にすべての問題があると感じたのです
そこがわかると焙煎機の改造は簡単だと思いました
ちなみに・・右側の焙煎機は豆投入口を排気調節に使うよう改造するそうです

(写真・とんがり屋根のようなカバー)

(写真・角型のカバー・東浦の「I」さん作)

一般の方が陥りやすいミス
ぼくの焙煎機の改造の基本は排気の調整がスムーズに行くことが一番のポイントです
そして・・・素人の方が陥りやすいミスがドラムを覆うカバーの取り付け方なのです
特にドラムのサイズに対してカバーのサイズを大きくつくりすぎるともうアウトなのです
なぜか・・・・
基本はドラムとカバーをできるだけ近づけること
ガスを燃やした熱風が必ずドラムの中を通過するように工夫することが大切です
ドラムの中を通るよりも熱風がドラムとカバーの隙間を通るほうが楽だと
そちらを優先的に通るようになってしまうのです
そうすると当然豆に熱を奪われないわけですから煙突部分が極端に高温となります
ですが豆は思うように煎られていかないことになります
あとバーナーが遠くなると大量の熱風ができることになります
業務用の焙煎機は、ファンで熱風を吸って焙煎をする構造になっています
それに対してこの素人の焙煎機は煙突効果だけが頼りなんです

いかに豆の中に熱風を通すか
まず・・・この構造の焙煎機で煙突から熱風がでてこないことはありえないのです
必ず温度差があるわけだから当然なのです

問題はドラムの中を通ったかドラムとカバーの隙間を通ったかだけの差だけです
煙突部分に取り付けた温度計のあがり方が極端に早い場合は
ドラムを通っていないと考えていいと思います
対策としては、バーナーがつくる熱風をドラムに流すフィンのようなものをつくるか
カバーとドラムの隙間を減らすように工夫するしかありません
あと・・・バーナーを近づけることも豆の中に熱風を通す方法のひとつとなります
(煎りムラを起こしやすいと嫌う人もありますが・・・)

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

フレーバーの焙煎機 6

(写真・バーナー部分)

焙煎機に取り付ける

ブロアーを使用中

クリーニングブロアー「T」型
バーナーの上を走っているパイプが掃除機の給気口とつながっています
そして・・掃除機の排気がブロアーとして使われています。
ブロアーで焙煎機を掃除したときにホコリが舞うのを防ぐことができます
ドラムの下のほうにあるチャフやホコリが燃えて煙をだします
それを毎回吹き飛ばしてから焙煎すれば煙くさいコーヒーにはなりにくくなります
そのときに単純にブロアーを使うとホコリが舞ってしまって大変です
そこで考えたのが吸気をで燃焼室の灰を取るというアイデアです

...

(排気チェックスプーン)

焙煎度をみる

内圧をみる

排気検査機能付きスプーン

このスプーンは結構多くのコーヒー屋さんにつくってあげました
ぼくとしては・・力作です
通常のスプーンと同様にコーヒー豆の焙煎度合いをみることと・・・
焙煎機内の内圧が正か負かを明確に調べることができます
(これに関してはマノスターゲージよりも正確です)
このスプーンから出てくる気体が何かを調べると釜内の状態がよくわかります
つまり、蒸気が出てくるのか煙が出てくるかで意味がまったく変わるわけです
とりあえず、排気の大切さを理解できたのはこのスプーンを使うようになってからです

(写真・吸入温度計付近)

吸入温度計
吸入温度計とは・・バーナーの熱風の温度をはかるための温度計です
バーナーの炎があたらないところでドラムの近くにセンサーを持っていってあります
この温度が上がっていくときは排気が絞ってある状態となります
逆に温度が下がっていくときは排気が大きくバーナーがつくった熱風の量よりも 排気のほうが多いということになります

隙間スリット
このスリットから空気を吹き込むとドラムとカバーの隙間に 空気が吹き込まれるように工夫してあります
それによりホコリやチャフを飛ばして焙煎時の煙発生を最小限に減らします

(写真・木製豆排出レバー)

豆排出レバー
豆の排出口のストッパー部分です
この部分の先端のつまみ部分はプラスチックだから熱くないのです
しかし、軸部分は金属なんで熱いのです
そこでその金属部分に木製のパイプをはめ込んで素手で触っても熱くないようにしました
(わざわざ木製のパイプをつくったんです)

(写真・飛びはね防止アミ)

飛びはね防止アミ
生豆のホコリ飛ばしなどやっていると・・・
冷却器に落としたときたまに飛び出す豆があります
これは、ある一定以上の豆をドラムに入れてまわした状態で・・・
排出口をあけると排出口の隙間から飛び出す豆があるんです
それを防ぐためのアミです

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

フレーバーの焙煎機 5

バーナー界隈の改造部分

焙煎の心臓部といえば・・・・バーナー界隈でしょう
ここの部分は・・一番いろいろなところをいじっています
だ分ここの部分ノウハウが一番豊富だと思っています
とりあえず・・アイデアが盗める程度に詳しく紹介するつもりです
じゃんじゃん盗んでください
ただ・・一言声をかけてくれるとうれしいですけどね

(写真・バーナー位置・低)

(写真・バーナー位置・高)

バーナー高さ切り替え装置
焙煎中に自由にバーナーの位置を変化させることができる機能です
これは炎の先端が高温であるという特徴を焙煎に使うために必要でした
つまり・・熱量でいえば炎が遠くても近くても同じなんです
(燃やしているガスの量に依存するため・・・)
ただ豆を熱するだけならば遠火の方が煎りむらを起こしにくくていいです
これのいい例が熱風式の焙煎機です
低温の大量の熱風で焙煎するほうが煎りむらが起きなくて楽チンです
(熱風のドラムに変更して一ヶ月実験したときの結論)
では、何が弱点か・・・
豆に与える温度という刺激を使えないのです
それを使うためには直火式の焙煎機で
バーナーの位置はドラムに炎が直接あたらないといけないと考えました
だだ・・蒸らしの段階で温度よりも熱量が重要になります
そこで・・・
蒸らし段階はバーナーを低い位置にいる段階では高い位置にと・・
自由に変化させる構造にしたのです
ちなみに・・ばねを使って軽い力でバーナーを上げ下げできるようにしてあります

(写真・バルブ切り替え部分)

(写真・エアーガン装着状態)

バーナー簡単掃除システム
直火式の欠点はドラムが網になっているためにチャフなどが下に落ちてくることです
そして、落ちてきたチャフがバーナーの目詰まりをおこしてしまうのです
バーナーはガス圧が一定でも目詰まりを起こせば一気に熱量が足りなくなります
そのためにバーナーの掃除は絶対に必要となるわけです

構造・・簡単にいうとバーナーのノズルに高圧の空気を流してバーナーの目詰まりをなくすわけです
そのために分岐バルブをつけてガスを流すときと空気を流すときを分けています
空気を流す側にカプラーをつけて簡単に装着できるようにと・・・
ガスが空気の側に流れてきたとしても安全なようにしてあります

(写真・ふいごでバーナーを掃除する)

(写真・エアーガンでバーナーを掃除する)

バーナー掃除補助具
バーナーの目詰まりも、簡単なものはこのふいごでホコリを吹き飛ばします
それでもバーナーの炎が安定しないようだったらエアーガンに先端を取り替えて使います
このふたつでバーナーがきれいにならなかったときだけ・・・
バーナーにエアーを吹き込むようにするのです

取っ手を変えた灰箱
これは焙煎機のバーナーの下にある灰箱です
つまり、チャフなどの燃えカスがたまる場所です
一回、焙煎が終わるごとに灰箱のごみを捨てるのです
ところが・・・
この灰箱はバーナーの下にあるだけに結構・・熱い
そこで灰箱の取っ手を木製の取っ手に変えました
これにより・・・灰箱のごみ捨てが素手でできるようになりました
連続焙煎するには非常によいアイデアだと思っています

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

フレーバーの焙煎機 4

(写真・ホッパーチェックミラー)

ホッパーチェックミラー
焙煎機のホッパーです
ここに豆をセットしておき釜があったまったら・・豆を投入するわけです
ここになぜ鏡が必要になったか・・・
生豆のほこり飛ばしをやっていて最後の一回分を忘れたんです
(たまたま豆の量が少なかったため気がつかなかった・・・)
焙煎をはじめようと豆をホッパーに入れた瞬間・・・
しまったと思いました
空のホッパーと豆が入っているホッパーではとーぜん音が違うからすぐわかります
そこでポッパーが空かどうかが目視できるように鏡をつけたわけです
簡単ですが・・・役に立ちます

(写真・給気口カバー)

給気口カバー
焙煎機を動かすと大量の空気が外から入り込みます
当然・・給気口が必要です
問題は冬場にこの給気口から入ってきた風がさぶい・・・
そこで換気扇カバーを取り付けて・・・・
給気口の風をガスファンヒーターの空気取り入れ口のほうに向けています
そうしないと・・・
バイトの女の子がさぶいもんで・・・

(写真・過熱水蒸気用排水ポンプ)

過熱水蒸気用排水ポンプ
過熱水蒸気発生装置はどうしてもドレンがでます
当然・・・長時間焙煎をやればそれなりの量になります
ドレン受けの容器がいっぱいになると流しまで運ぶのが大変です
そこで外にホースをつなげてつくったのが排水ポンプ・・・
単純に熱帯魚用のポンプを使いました
まぁ・・・電動にする必要もないですから・・・
ある程度ポンプで水を捨ててから流しへドレン受けをもっていきます
どーしてもチャフとかで汚れますから・・・

(写真・ポンプとセンサー部分)

(写真・排水用の回路)

過熱水蒸気用排水ポンプ 2
いままで排水を手動でおこなっていました
たまたまホームセンターへ行ったら・・・
お風呂用のポンプがめちゃめちゃ安かったんです
これならば・・・自動で排水する装置がつくれます

今回の回路の特長は、マノスタースイッチをフロートスイッチの代わりに使っています
本来水位を判定するにはフロートスイッチを使うことが多いのです

今回は、水位が上がると金属容器内の空気が押し上げられて圧力が生じます
その圧力を利用してスイッチを動かしています
これだとマノスタースイッチの圧力調整で水位を自由に変更することが可能となるわけです

あと・・・容器の大きさによりこの部分がアンプの役割をしてくれます
このアイデアはイロイロと使えると思いました
個人的に気に入っています

(写真・普段のポジション)

(写真・煎り豆の目減り測定)

(写真・生豆の小分け時)

大活躍のはかり
通常・・はかりのポジションは焙煎機の取り出し口のところです
ここで焙煎した豆の軽量を毎回行っています
それによってコーヒー豆の目減りはいつも把握できています
(ちょっと・・・じまん!)
そして、使いやすいように、はかりの高さは豆ケースの高さに合わせています

生豆のほこり飛ばしの場合は、はかりを移動させます
(はかり台の下にキャスターがついているので楽ちん!)
そうすると取り出し口のところに低い台が現れます
ここには18リットル缶がちょうどおさまる高さになっています
ホコリを飛ばした生豆は12キロづつに計量されて保管庫に保存されます
そのときに使われるのが・・・大口径投入誘導装置汎用袋詰誘導機

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

フレーバーの焙煎機 3

(写真・サイクロン監視窓)

(写真・サイクロン監視窓のアップ)

サイクロン監視窓
サイクロン内を目視するための窓です
どうしてもクリンカーで汚れやすくすぐにガラスが曇ってしまいます
そこで考えたのがシャッターをつけるというアイデアです
つまり・・・サイクロンをのぞくときだけシャッターをあけるのです
そうすればガラスの汚れは最小に抑えられます
しかし・・・それでも汚れますから簡単に取り外すことができるようになっています
取り外したガラスはアルコールで拭きます

(写真・蓋つきエルボ)

サイクロン吹き込みエルボ
サイクロンに空気が入り込む部分に蓋つきのエルボをつかっています
空気の流れてきには通常のエルボのがいいと思います
しかし・・この蓋つきのエルボには意味があります
焙煎をやっていてチャフ受けの引き出しがいっぱいになったときに役に立ちます
本来、焙煎機をとめねばチャフは取り出せません
しかし、この部分に蓋つきのエルボを使っていると・・
チャフを片付ける間だけ蓋をはずせばサイクロンに空気は流れないのです
だからチャフが舞うこともなく安心して片付けることができるのです

(写真・ほこり飛ばし用タイマー)

ほこり飛ばし用タイマー
コーヒーの生豆が店に来ると最初にほこり飛ばしという作業をします
これは、焙煎機に生豆を入れて5分間まわすのです
そうすると・・豆の表面についていたほこりが飛ばされてサイクロンにたまります
それを12キロづつに小分けして保管庫に保管されます
その作業で一番めんどくさいのが5分間待っていなければならないことです
当然、ほかの仕事と平行してやるわけですが・・・
このブザーがないときにはわすれちゃって時間がかかってしまいました
これができてからは、効率よくこのほこり飛ばしの作業ができるようになりました
しかし・・ちょっと機械に使われているような気が・・・・

(写真・ウォータークエンチ横)

(写真・ウォータクエンチ正面)

(写真・制御回路)

ウォータクエンチ
ウォータークエンチは、豆を冷却するときに霧を豆にふきつけて冷却する装置です
最初は、単に冷やすだけのものと思っていました
しかし・・豆の表面だけを急激に冷やすことにより別の効果が現れました
豆の劣化をが抑えられそうなのです
つまり、豆が熱い状態で表面を急激に冷やすと豆の表面だけしめる感じになって
香りが逃げにくくなる気がするのです
これと同じことが直火式と熱風式の豆の違いに表れるような気がします
熱風式の法がきれいに豆が膨らむ割にもちが割る機が刷るのです
それは、豆の細胞全体が開いてしまうからではないかと思っています
直火式の場合は表面の細胞が開きにくくて表面の細胞がよろいのように
ガードするんじゃあないかと考えています
この場合・・大切なのは霧をふくタイミングと時間です
つまり、冷却器に豆が入って冷却器が適当に熱くなってから
霧をふかないと冷却器に当たった霧が蒸発しないのです
そのためウォータクエンチを制御する回路はオクレ時間と稼動時間をタイマーで決めています
それと間違ってスイッチを押しても大丈夫なように安全回路も用意されています

(写真・廃熱温度計)

廃熱温度計
焙煎というのは基本的にはバランスです
つまり・・火力は熱風をつくることだし・・・
排気は熱風を吸い取るわけです
そのときに熱風を吸いすぎればこの廃熱温度計は上がりません
逆に排気を絞れば熱風がだぶついてきます
その熱風が廃熱温度計の数値を上げることになります
その排気と火力のバランスを調べるのに非常に有効です

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

フレーバーの焙煎機 2

(写真・サンプル取り出し口)

サンプル豆をとる

ひとつぶ用スプーン

サンプル豆取り出し口
焙煎中の豆を一粒だけ取り出すためだけの部分です
あと・・焙煎中に豆がどのようにかくはんされているかをみることもできます
なぜ一粒の豆が取り出したかったかというと豆の水分がぬけているかを調べたかったからです
それには豆を一粒取り出して豆をきってみるのが一番早いと思ったからです
特に過熱水蒸気の研究の時にはこのサンプル取り出し口は大活躍しました
これにより過熱水蒸気の特性なんかが把握できたといっても過言ではありません
実際に豆を焙煎の途中で取り出してみるとふにゃふにゃで簡単に切ることができます

(写真・冷却器内の温度をはかる)

冷却温度計
豆を冷却するときに現在の温度が何度かを示しています
特にウォータクエンチ(冷却時に霧をふいて豆表面を一気に冷やすこと)をどれだけだしても大丈夫かを考えるのには役立ちました
それと・・・連続焙煎をやるときに本当に冷却が可能か・・・
そんなときも実際に温度を調べることによりできると確信が持てたのです
この温度計のいいところ・・・とにかく安い
それと決まった温度になると音で知らせてくれる機能があります
これは・・遊びとしても楽しめます
自分で焙煎機をつくる人にはオススメの温度計です

(写真・ブザー正面)

(写真・裏の回路部分)

(写真・サイクロンのセンサー部分)

サイクロン・ブリッジ監視ブザー
サイクロンはチャフを落としてくれる大切な装置です
当然大量に焙煎すればチャフがチャフ受けの引き出しにいっぱいになってしまいます
そしてある程度の量になるとチャフはすべて外に排出されます
(ちなみにモカ1釜で2リットルのチャフがでる)
あと・・・サイクロン細くなった部分にたまにブリッジという現象か起こります
これは本来、引き出し部分に落ちるはずのチャフが細い部分に詰まってしまう現象です
これになると焙煎の回数をやっていなくても外にチャフをばら撒く結果になってしまいます
そうならないように考えたのがブリッジ監視ブサーです
サイクロンの細くなっているところも空気の流れがあります
つまり排気温の影響を受けている間はブリッジができていないということになります
そこである程度の温度に達したら安全装置が外れ・・・
それ以下の温度に下がったらブサーを鳴らすという単純な回路でブリッジを監視できるわけです
ちなみに・・・温度調節機はオークションで落としました

(写真・サイクロンのチャフ受け部分)

チャフ受け圧力計
これはサイクロンの引き出し部分です
そこに取り付けてあるマノスターゲージです
なぜここの圧力をはかるようにしたかというと・・・
空気の流れが少なく圧力としてはかりやすかったからてす
実際にここの圧力をはかってみると・・・
外の風の影響を受けているのがよくわかります
つまり・・・風が吹くと大きく圧力が変化するのです
台風のときにその圧力差にちょっと驚きました

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

フレーバーの焙煎機 1

当店の焙煎機・・めちゃめちやごちゃごちゃしている

この焙煎機は、うちの店で使っているものです
もとは・・フジローヤルの直火式3kg釜です
その焙煎機を自分でできるだけ使い勝手いいように改造しました
それだけでなく実験をするときにデーターがとれるようにいろいろな計器をくっつけています
この焙煎機を使って過熱水蒸気の実験もしたし・・
直火式の優位性や焙煎理論というものを作り上げてきました
このページでは、いろいろな改造した部分をすべて公開します
少しでもほかのコーヒー屋さんの参考になればいいと思います

(写真・焙煎機の制御盤)

この制御盤は15年以上前に開発したものです
・ 切り替えダンパーの操作を間違えたりするとブザーがなります
・ 焙煎が終了して一定の温度まで下がるとすべての電源が落ちるようになっています
・ 操作ミスでは赤いランプとブサーがなります
・ 投入温度になると青いランプとブザーがなります
・ 勝手に当日の焙煎数を数えます
・ 決まった温度になると操作を知らせるブサーがなります
・ 温度は「本体」「排気」「排気・右」「排気・左」「バーナー」です
・ 湿度と気温それとタイマーがトータルタイマーと焙煎タイマーのふたつをつかっています

(写真・サンプル収納ひきだし)

制御盤の上の部分です
・ サンプルの焼き豆が引き出しに収まっています
・ サイクロンの温度をっています
・ 焙煎数を「当日」「週間」「月間」「クリーニングカウント」の4つ表示しています
・ 投入温度になると青いランプとブザーがなります
・ 外気温もわかるようになっています
・ 1カウント増えるときにチャイムで知らせます
・ 過熱水蒸気の外付け回路です
・ 写真は大好きな土光敏夫さんの写真です

(写真・焙煎機内圧力をはかる)

(写真・マノスターゲージ)

(写真・サイクロンの測定場所

サイクロン内をの圧力をはかるマノスターゲージ
この圧力を測定することにより煙突効果があまり期待できないと感じました
そのかわり・・・風が強いことによる負圧のほうが大きな影響があることがわかりました
それと湿度が高いときなどは空気が重いと感じる感覚は正しいとわかりました
結構、人間の感覚というのは実際に調べてみるといいセンついていると思います

(写真・排気監視窓)

排気監視窓
この窓は、どれだけ排気されているか、どれだけチャフがたまっているかを監視する窓です
毎日焙煎をやる前にガラスをアルコールでふいてきれいにしています
(内側がけっこうよごれる)
掃除がしやすいように簡単にガラスがはずせるようにもなっています
そして、反対側にも同じ窓がありそこからライトで光を送っています
(ひとつの窓だと焙煎機の中が暗くてよく見えない)
この窓からみているとチャフの飛んでいく様子がよくわかります
そして、焙煎機の形状の欠点も・・・・・
この焙煎機では、ダンパーが焙煎機の上部にありチャフはドラムからU字を描いて飛んでいくことに なります
フロントパネルの下(スプーン上部の斜めの部分)は、空気の流れが遅いのでチャフが フロントパネル下にたまってしまうのです
ですからたまに、フロントパネル正面の窓から吹いて チャフを飛ばしてやらないといけないのです
一度焙煎したら必ずブロアーなどで焙煎機内のチャフを飛ばしておかないと次の焙煎でたまったチャフに 火がついてコーヒーにいゃな煙臭ついてしまいます

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)

「 I 」さんの焙煎機

東浦の「I」さん・・・・アメリカから電動の焙煎機を個人輸入した人です。
そして・・・最初はその焙煎機で焙煎して喜んでいました・・
ところが・・・その焙煎機の性能に満足できずに改造したんです。

そして、今回はヒーター式焙煎機の限界を感じて改造することになったのです・・・
ちなみに・・・ぼくは、何もやっていません・・
すべて・・・「I」さんが、ひとりでつくりました・・
まぁ・・・お手伝いしたといえば・・煙突に色を塗ったぐらいですかねぇ・・・
(やったうちにはいらんだろーーーが・・・ごもっとも!)

(写真・買った当時の焙煎機)

(写真・ドラムだけを使用)

「I」さん改造の道のり・・
「I」さんからガス式に改造したいと相談されました。
(おそかれ、はやかれ改造するとは思っていました・・・)
ただ・・・・忙しいのでやりたくなかったのです・・・
・・・・てなわけで、「I」さんには、アドバイスをする程度の応援しかできませんでした。
だけど・・・やる気があればできるもんですねぇ・・・
見事に完成させてきました・・・
一度目に持ってきたときには・・・バーナーの位置が悪くでコーヒーの味がスカスカになるとなやんでいました・・
このときは・・・バーナーをドラムに近づければ簡単に直るとアドバイスしました・・・
ところが・・・「I」さんは、うちの焙煎機のバーナーの高さ調節の機能よりも・・・・
もっと面白い無段階調節ができるようにしてきたのです・・
いゃあ・・・・・負けちゃいましたねぇ・・・
次に・・ぼくが焙煎機を改造するときに取り入れようかなぁ・・・
・・・・ちょっと、誉めすぎ?・・・

(写真・横から)

(写真・カバーを開いた状態)

この焙煎機の特長
この焙煎機の特長は減速モーターの軸に直結されてドラムがあります。
つまり・・・片側だけでドラムを支えています。
(ドラムが軽いので全然問題ないです・・・)
そして、このモーターは、回転数を自由に変えられるのが特長です。
かくはんスピードは思いのままということです。
(この機能は、けっこういいと思った・・・)
現在は・・排出をモーターをはずして豆を取りだしていますが・・・
モーターを逆転して豆を排出する構造に改造することが可能です。
ドラムのサイズに対してカバーが大きくとってあり・・・煙だまりとしての機能も効果的だと思います。
煙突もけっこう高いし・・・煙だまりの温度も測定できるし・・申し分ありません。
それと・・・なんんといっても高さが無段階に調整できるバーナーがいいです。
これによって・・・力のあるコーヒーがつくれると「I」さんも自慢していました。
(はっきりいって・・・ぼくも、絶賛の機能です)

(写真・ガス圧計とコントローラー)

(写真・排気温とシャッター部分)

(写真・モーター取り付け部分)

細かい部分の説明
ガス圧計かいわい(左の写真)
ガス圧計からバーナーをつなぐホースはワンタッチのホースを使っています。
普通ならば完全につなぎっぱなしなんですが・・・
「I」さんは、片づけのときにそのホースが邪魔になるのこのような構造にしたらしいです。
ちなみに・・スピードコントローラーと微圧計狭く取り付けられているのも・・・
戸棚に入る寸法らしい・・・(なっとく!)
バーナーは、たこ焼き用のものを使用・・・
高さ調節機能は囲炉裏などに使われている自在鉤の原理が使われています。
温度計付きスプーンは、前回の改造品をそのまま使用・・・・

えんとつかいわい(まんなかの写真)
排気の調節をするシャッターは、ぼくが一番使う方法をとっています。
そして・・・その排気温を調べるための温度計も取り付けてあります。
この機械は・・・ドラムのサイズに対してカバーが大きい分煙をこもらせて排出することができます。>
つまり・・・排気を絞ったわりに煙くさくならないという特長があります。

モーター部分(右の写真)
モーターは、減速モーターを使っているだけでなく可変速の機能があります。
(逆転も可能・・・)
ただし・・・現在は、カバーをはずしてモーター部分をはずして豆を取り出しているらしい・・・
取り付け部分は・・・・もうちょっとくふうしたほうが・・と思ったりして・・・
ただ・・・将来は完全に固定して逆転で豆を排出するのが基本でしょう・・・

この焙煎機がどこまで進歩していくのか・・・けっこう楽しみ!楽しみ!
ちなみに・・・この焙煎機について興味がありましたら・・とりあえず、ぼくにメールください。
「I」さんに連絡しますから・・・
しろーとは・・・くろーとを越える・・・かも・・

(写真・温度計斜めにさす)

(写真・可変バーナー部分)

(写真・可変バーナー部分)

「I」さんの焙煎機その後
温度計(左の写真)
ぼくがつくった温度計から新しい温度計に変わっていました・・・
どうも・・・温度計の長さを特注でつくってもらったらしい・・・
(スプーンについている温度計)
特注でありながらけっこう安かったらしい・・・ それともうひとつは熱電対の温度計を常時差し込んでいるようです。
そして、必ず豆がたまっている位置に温度計がいくように斜めにさしてありました。
(ぼくは・・・斜めにさすと美しくないので微妙にきらいだったりする・・・)
ただし・・・焙煎機としては非常に理にかなっていると思います

改良された可変バーナー(まんなかと右の写真)
これがすごい!
脱帽です・・・・・・・
焙煎中にバーナーを上下する機能がバージョンアップしていました・・・
それも・・・非常に美しくできていました・・・
何を利用してつくられていたかという「Fクランプ」という工具を改造して使っていました・・
これならば、自分の思いのままに自由にバーナーの高さが変えられると思いました・・・
小型の自作焙煎機ではこの機能を取り付けると断然性能が上がると思います。
それにしても・・・いい機械になってきたと思います。
問い合わせは直接「I」さんに・・・・・

最終更新日:2016年 9月 29日 (木)