デジタルは、アナログを刻んだものである

焙煎機は、本来ことごとくアナログなものです。

火力はバルブの開閉だし・・・

排気だってバルブの開閉なんです。

つまり・・・操作は超アナログなのです。

しかし・・温度が0.1度刻みになったりストップウォッチが0.1秒から計っていたりすると

すごくデジタルっぽく感じてしまう。

ましてやデーターをパソコンとりこんだりするからめちゃめちゃデジタルに感じてしまう

現在の焙煎機になると排気ファンの回転数を表示できるんですごくデジタルっぽくなっている。

しかし、ファンの回転数を同じにしたらいつも排気がイコールかというとそういうわけにはいかないのです。煙突のクリンカーのたまり具合や外の空気の重たさで排気が詰まった感じの時もあれば逆に風が強くてやたらと引っ張る時もある。

大切なのはファンの回転数ではなく排気の風量が現在どうなのかを感じることなのです。

マノスターゲージなど計測することです。

しかし・・マノスターゲージ自体がセンサー部分は素朴な構造だし微圧計の構造だってめちゃめちゃ素朴です。デジタルのおおもとの部分を調べてみるとすごくアナログなものが多いのです。

そこを勝手にブラックボックス化してデジタルを崇拝せずに人間のアナログをもっと信用して

焙煎に取り組むべきだ思うのです。

過熱水蒸気発生装置からの蒸気の量を測定するセンサー部分。これによって蒸気の量を制御する
蒸気の量を細かく制御するための温度調節器
過熱水蒸気発生装置本体・・いろいろな部分改造が加えられて原型がどっかにいっちゃっている

コーヒー屋はブリッジに気を付けよう

業務用の焙煎機には、サイクロンというチャフを取り除く装置があるんです。

そのサイクロンでチャフを取り除いで煙を煙突で外に排出する訳です。

そこでけっこう問題となるのがブリッジという現象・・・

ゴミがたまる部分の手前の一番細い部分でチャフが詰まってしまって下に落ちなくなるんです。

当然・・・ジャンじゃ焙煎するとチャフはサイクロンに流れてくる・・・

しかし・・・チャフは下に落ちることができない。

チャフはどんどんたまってきて最後は煙突から外へ排出されることとなります。

そうなると・・・めちゃめちゃ近所迷惑です。

大量のチャフが煙突から飛び出すわけですから車や庭などがチャフだらけとなるわけです。

そうなっちゃたら・・「おきなや」でプリンを買ってお隣に謝りに行かねばなりません。

ちなみに・・30年コーヒー屋をやっていてプリンをお隣にあげたのは3回・・・

そして・・・このブリッジの原因は2つ・・・・

一つは焙煎し過ぎてサイクロンチャフだまりがいっぱいになってチャフがあふれた場合・・・

これは、自分の所の焙煎機でどれだけ焙煎すると一杯になるかは把握しておかねばなりません。

もう一つの原因がサイクロンが汚れてきてクリンカーで細い部分にごみがたまりやすくなってきた・・・。このときは突然にブリッジができて外にチャフをまき散らします。

焙煎が終わってチャフを片付けようとしたときにチャフの量が少なくて唖然とすることとなります。

そして・・・「おきなや」でプリンを買うことになるのです。

それを防ぐ方法はないかというと一応あります。

「ブリッジ検知回路」ブリッジが起きるとサイクロンの細い部分の空気の流れがなくなり温度が下がる現象を利用してブザーを鳴らす装置です。

これにより・・・当店では「おきなや」のプリンを買うことがなくなりました・・

真ん中の赤いボタンの辺がブリッジ検査回路これによりブリッジが現れるとブザーで知知らせてくれる。

瓶詰めコーヒーのオプション

瓶詰めコーヒーは、ハンドピックしたものを出荷するわけです。

実際にどの程度捨てられているか疑っちゃう人のためのオプションを用意しました・・・

ぼくが実際に選別して捨てた豆をオマケでつけちゃいます。

まぁ・・・選別で捨てられた豆を飲んでみるのもよし・・・・

芳香剤にするのもよし・・・

生ごみに混ぜて臭い消しにしてもよし・・・

備考欄に瓶詰めコーヒーに「くず豆希望」と書いてください

営業努力をしている中川でした・・・

瓶詰コーヒーのためのハンドピック。このハンドピックで捨てられたくず豆を希望者にはおまけで付けます。

焙煎機の掃除の大切さについて

焙煎屋は、火を扱っているわけです。当然・・火事は出したくないものです。
となると真面目に掃除しなければならないわけですがどこの掃除が重要かを知らねば意味がありません。そこでちょこっと解説を・・・・

焙煎機の火が出やすい場所は、2ヶ所・・・

ダンパー手前の曲がり部分と冷却器この2か所を掃除しておくだけで火事の危険性は大幅に軽減されます。曲がり部分は、排気の弱い前半に外れたチャフが曲がりの所にたまってき温度が上がってきたときにチャフに火がついて排気を開けた時にサイクロンの方に飛んでいくパターン・・・

うちの焙煎機の場合は、チャフがどれだけたまっているか判るように窓がついている。

まぁ・・これはたまったチャフに火がついて飛んでいくだけだから大した量ではないし温度も最高値ではないので運が悪くない限りは大丈夫。

問題は冷却器・・・

だいたい焙煎機から火を出すパターンはこっちが圧倒的です。

ただし、掃除をしっかりやれば全然危なくないのです。

冷却器に入ったコーヒー豆とは、一番の高温の状態で冷却器に入るわけです。そこでチャフが外れて冷却器の下にたまっていくわけです。毎回掃除していれば問題ないのですが、掃除を怠るとどんどんチャフが冷却器の下にたまっていきます。そこに火のついたチャフがたまたま乗っかると空気の流れが速いことと高温であるためくすぶったチャフの塊がサイクロンの方に飛ばされていきます。

そして・・サイクロン部分燃え上ったり冷却器部分で燃えたりして大騒ぎになるのです。

そうなった場合はあきらめて・・・冷却器から水を適当に流し込みます。

そうすると冷却器の所の火は消えるし・・・

排気のファンが水を吸ってサイクロンの方に飛ばしてくれてサイクロンや煙突の火も消えてくれます。

間違っても焙煎機を止めちゃうとけっこう残念な結果になっちゃうので気を付けてもらいたいと思います。

冷却器のこの部分にごみをためておくと火事の危険性が一気に上がることになります。
必ず懐中電灯を冷却器に置いてこの部分にゴミがたまっていないかをチェックすること。
火は、この部分のゴミに引火して下に落ちて下で大きくなってサイクロンに飛んでいくことになる

実は・・まじめな珈琲屋なのです

けっこう知らない方々が多いのですが・・・
実はすげーーーーまじめな珈琲屋なのです。

今日も今日とて・・・焙煎をかんばっていました。



焙煎機正面からの図・チャフが鏡に映っていたダンパー位置が鏡に映っていたデータロガーの数値がみえていたりスプーンからは煙の状態がわかったりとほとんどのデーターがわかるようになっています

はぜの波形が映し出されいる部分・人間の耳よりもけっこうマイクは優秀だっりすることがあります
今日一日のチャフたちです。色の薄いチャフは前半の蒸らしでとれたチャフ。色の濃いチャフははぜ以降でとれたチャフです。

瓶詰コーヒーおいしさの秘密

通常の珈琲の注文と瓶詰コーヒーとは全く異なる部分があります。

普通の注文では、ハンドピックがしてある棚から袋詰めして発送します。

ところが、瓶詰コーヒーの場合は、注文を受けてからハンドピックをして瓶を一杯に詰めるのです。

どちらもハンドピックの精度は同じです

ところが・・・通常のハンドピックと瓶詰のハンドピックのでは明らかに違う部分があるのです。

それは・・・注文をくれた決まったお客さんをイメージしてハンドピックすることができるのです。

珈琲の抽出もそうなんですが決まった相手のために抽出するのと、何となく抽出するのでではフォーカスが全く異なるのです。

○○さんのためにハンドピックしたコーヒーが瓶詰コーヒーでは届くのです。

松本君の隣にある黒いビニール袋はハンドピックで捨てられた豆が入っています。芳香剤やコーヒー枕の材料となります。

久しぶりブログを書いてみた・・・

なんやかんやで忙しくブログから足が遠のいていたわけですが・・・

久しぶりに書き込むスペースを貰ったんで書いてみようと思っちゃいました。

今回・・・キリマンの深煎りを焙煎して販売することとなったんですがこれがけっこう面白いのです。

豆の種類が増えるということは、その豆を焙煎した時に置いておく棚が必要になります。

フレーバーでは、だれがみても間違えないように必ず決まった場所に焙煎豆は置かれます。

焙煎前には、煎り豆ケースにチャック袋に入った状態で生豆を3.8キロ正確に計量されて

おいてあるのです。

そして、選別した煎り豆をびんにつめて保管庫に入れておくのですがそのためのスペースも作らねばならないのです。

つまり・・たかが深煎りのキリマンが販売されるというだけなのですがいろいろな部分に手を加えて大騒ぎなのです。

この大騒ぎこそ進歩ではないかと思う中川でした。

マンデリンの深煎りの隣にキリマンの深煎りがおかれる予定

モカの深煎りの上の棚にキリマンの深煎りのストッカーがおかれる予定