説明
「第1印象は和三盆の上品で円やかな甘味」
年々、生産量が減少しているグアテマラ。直近、1年で最も入手がしにくくなり、高価になってきたのがグアテマラです。
国内在庫が品薄状態で、最も枯渇しているように感じます。
当店でも環ブレンドにグアテマラを使っていますが、環ブレンドへの使用をどうするかを検討しなければと考えています。
品薄状態ということは、価格が高くなっても品質が向上する訳ではないからです。
昨年、甘味が際立ち、「王道のグアテマラ」と感じたマムグレイスを今年も使うことに致しました。
マムグレイスは、昔ながらの製法で作られているので、チャフが厚く生豆に付いているのですが、「生豆は硬く、質は良い」のです。
今年の生豆を見ますと、生豆のチャフも付きが少なくなっており、昨年は小粒でしたが、今年は若干、粒も大きくなっていました。
焙煎しても、最初に甘味を感じるところ等、この珈琲の持ち味は変わらず、非常に安定しています。
第一印象で「和三盆のようにコクがありながら上品で円やかな甘味」が際立つ珈琲に仕上げました。
芳ばしい香りも強く、ボディも厚みがあり、和三盆ではなく「黒糖」のように感じる方もいらっしゃるでしょう。
今年も「王道のグアテマラ」に相応しい珈琲です。
味わえる内に、クラッシック・グアテマラの決定版をご賞味くださいませ。
===グアテマラ・マムグレイス EXOTICO===
毎年現地でカップをして驚いていた原料ですが、ようやく調達のフローが整い始め、少しずつトライできる喜びを感じております。
科学や発展と無縁だった彼らとその土地だからこそ生み出せるMAM族の「テロワール」がここにあります。
メキシコとの国境にあるグアテマラ西部のウエウエテナンゴは、コンテスト上位ランカーを多く輩出する名産地として知られていますが、
マムグレイスの故郷であるサンタバルバラエリアは、これまであまりスポットライトが当たってこなかった場所で、マヤの末裔であるMAM族の小さな集落が点在します。
男性が大きな農園に出稼ぎに行く中、家の小さな農地を守るのは女性の仕事という何とも古めかしい習慣ではありますが、
この条件だからこそ出来上がる素晴らしいコーヒーがそこにあります。
年間4-5袋しかとれない農家に対して換金単位が大きすぎたり、購買所までのアクセスが悪かったり、そこにつけ入る仲介業者(Coyote)がいたりと、
課題を一つ一つクリアすることで、ようやく皆様のもとにこの素晴らしいコーヒーをお届けすることができるようになりました。
消費者にとってのより良い品質と生産者にとってのより良い収入というキャッチボールがいつまでも続くよう、しっかりと見守って参ります。