説明
珈琲遊戯「珈琲汁モカ」と同一の生豆を使って、Coffee Proオープン記念珈琲を作りました。
【珈琲遊戯「珈琲汁モカ」焙煎】
【珈琲遊戯「珈琲汁モカ」試飲】
5/25(水)週刊フレーバー内で焙煎した当時、Classic Mokhaの生豆水分量は、「8%」でした。
イエメン産コーヒーで水分量:8%は、一般的な水分量です。
約1か月後、6/21(火)、いざ焙煎しようと生豆の水分量:12%を超えていました。ビックリです!
既に4年経過している訳ですから、カラカラ状態だった生豆が、反動で一気に水分を吸収したようです。
梅雨時期、湿度は50%以上の日が続きます。生豆保管場所は低温にするため、エアコンがかかっているため、湿度が高い空気は水に戻りやすい状態です。
生豆が空気に触れる状態(麻袋等)にありますと、ニュークロップで1%~2%は増加することは、分かっていました。
水分が抜けてしまっている生豆だと水分を吸収するのも速いということです。
当初予定していた焙煎ではなく、一工夫加えて焙煎を致しました。
このClassic Mokhaは、週刊フレーバーで「モカ香がまったくしないクリーンなイエメン珈琲」と紹介されていました。
元々、イエメン産珈琲は、エチオピア・シダモのように香り・酸味にインパクトのある個性は強くなく、優しく穏やかな珈琲です。
その上、4年も経過しているので、酸味はほぼ皆無に等しい状態です。
心配になるのは、「枯れた香味」。藁の様な珈琲とは思えない不快な香味が経年劣化として現れます。
「枯れた香味」は、コーヒーの生豆を評価する上で、「欠点(ディフェクト)」として扱われ、ネガティブな香味と評価されます。
いくら焙煎技術があったも成分がないコーヒーからフレーバーを引き出すことは出来ません。
ですが、不快でネガティブな香味を「心地良い個性」と感じられるように(ポジティブ評価されるように)焙煎で香味を作ることは出来ます。
本商品は、そんな技を駆使した珈琲です。
焙煎度を変えて、3回焙煎し、単調な香味に幅を持たせました。
左:中深煎り、センター:深煎り、右:極深煎り
深煎りにしますと、とろんとした粘性を感じる甘味が感じられます。4年経過しても豆が持つ個性は完全に抜けてはいません。
極深煎りも加わって、程良く重厚で、飲みごたえも感じられる程、増しました。
どこか郷愁にも似たオリエンタルな甘いモカの香味が遠くの方で感じられます。
一口でモカと見破ることは出来ないけど、水洗式珈琲の綺麗な甘さとも違う「甘苦い珈琲」が完成しました。
珈琲汁モカとは、明らかに異なる香味をご堪能くださいませ。